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ジャーナリスト 鳥集徹氏 シンポジウム『 日常を取り戻す!!勝手に終息宣言』~素顔の女子高校生のメッセージ~

「自由であることより不自由な方が好き」 

医療ジャーナリスト鳥集徹氏が司会をされた「2020年以前の日常を取り戻すためのシンポジウム」に参加してきました。登壇者は弁護士、漫画家、教職員、医師、看護師、SNSではお馴染みの方々、様々な分野の職業の方が集結していました。

最寄り駅から会場へバスで向かう予定が時刻表を見てびっくり。1時間に1本しかバスがありませんでした。軽く腹ごしらえしてからバス停に戻るとまたびっくり。時刻表を見間違えていました。結局タクシーを拾うことにしましたが、生憎口を隠すグッズを持ってきていませんでした。タクシーに乗れるだろうか。

「素顔でも乗れますか」                       一瞬動きが止まった運転手さんでしたが乗せて頂くことができ「ハンカチで口を押さえますね」と申し上げました。行き先を伝えたあと運転手さんが「素顔のままで公会堂に入れないんじゃないですか、差し上げますよ」  と袋に入った口を隠すグッズを促したので、私は公会堂は素顔の人しか集まっていないから大丈夫ですと言うと、                「公会堂は大丈夫でもこの後必要な場面があるのではないですか」とおっしゃっり、「私電車もどこでも素顔のままなんです、頂いても使用しないと無駄になってもったいないので」とこんなやりとりをしました。                               運転手さんは車内で私にきちんと口を覆ってほしいのかな、と思いましたが、そうではなく親切で言って下さっているようでした。      「800円です」私は乗車料金の支払に千円札を差し出し、おつりは大丈夫ですと言うと、運転手さんの嬉しそうなリアクションに私も嬉しくなりました。乗せて下さったお礼と今後躊躇することなく、素顔の人を乗せる運転手であることを願って。

【元学校長をされていた方のお話】                  

学校は「教育委員会の指示のもと運営されており、学校は指示に従うことしかできない」そのように私は思っていたのですが、実は学校は「校長先生の考え方」が第一なのだそうです。                   学校で何か問題があった時、教育委員会は「あの学校の校長が・・・」ですし、校長は「教育委員会が・・・と言っている」            結局責任を取りたくない、責任逃れ、責任のなすりつけあいということです。

この校長先生が教職員と接する時に心がけていたことに感銘を受けました。まず相手の言うことをよく聞き一度受け入れる。他校の対策を見聞きした先生が自分の学校と比較して校長に相談にくる。そこで「そうだよね、不安だよね」と相手に共感する。校長先生はウイルスについてご自身で深く学ばれたので相手の不安を取り除くことができる理由、納得してもらえる知識の蓄え、用意があるので、「子供たちを修学旅行へ行かせてあげたいな」という時も職員に「大丈夫なんだよ」と伝えることができたようです。   

とはいえ学校長は全責任を負う立場、不安がなかったわけでなかったそうです。ずっと戦っていらしたのだろうと思います。

他の出演者の発言で今の世の中を眺めて、日本人は自由より不自由であることが好き。自分で決めたくない人が多数。そして人と外れること(違うこと)ができない。

私自身責任者という立場で仕事をした時によく感じたものです。指示のもと動くのは何て楽なんだろう。その感覚はわからなくはないです。責任者として判断をし動くことは孤独ですし、苦しいことの方が多いのですから。

【素顔で学校生活を送ることに決めた女子高校生まきさん(仮名)の話】

「新学期の自己紹介で素顔のまきさんを無言で立たせて、先生が代わりに自己紹介をする」「同じ教室では授業を受けさせずに別室にする」「先生との面談では先生は教師である前に公務員であると宣言される」

今まきさんは学校を休んでいるそうです。とても落ち着いてしっかりと話をする姿に、私は苦しい学生時代を生きた自分自身をまきさんに投影してしまったこともあったのか、涙が止まりませんでした。           彼女自身も出来事を吐露し、会場に集まった人が彼女の思いを受けとめ共有することで、一歩前に進めるのではないかと思いました。

講演の最後にウイルス学者の宮沢先生のピアノの演奏に合わせて、まきさんがダンスを披露しました。宮沢先生の演奏に反応して踊りたくなってしまったそうです。宮沢先生の音には涙涙でしたが、身体全身を使ってのまきさんの表現は、それはそれは素晴らしいもので、二人の偶然のコラボレーションはあの瞬間でしか産み出されなかったものだと思うと、同じ時間を共有できたことは幸運でした。                        まきさんの未来は希望に溢れているように感じました。

講演を終えて突然頭の中をリピートする曲が表れました。

矢野真紀「せんたくもの」                      孤独のタオル 愛のTシャツ                     悲しみのセーター 喜びのクツ                    洗って干して つくろって しまって・・・              叫ぶことも 感じることも                      君はもうあきらめてしまった                     僕が取り出して全部汚してあげる                   いろも しわも よれも しみもつけてあげる             そうして洗ってくり返すのさ・・・ずっと

自分自身が心の洗濯をしたい思いと、ありとあらゆるもの、全てのものが今、洗濯中なのかな・・・そんな思いが巡ってきました。

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矢野真紀(現在は矢野まき)「せんたくもの」収録のジャケット写真が暗すぎたのでこちらを掲載します。良い楽曲を作り、天性の歌声と圧倒的なボーカル力を持った人で、彼女自身はメジャーなところにはいませんが、大御所から人気のミュージシャンとのコラボレーションでは引っ張りだこ。最近はヒゲダンのVo藤原氏のボーカルディレクションを矢野まきがしたのだそう。彼のスケール感のある歌声は矢野まき譲りかと思うと嬉しいですね。     余談ですが彼女のライブに行くといろんなミュージシャンを見かけました。大友康平氏が大友康平丸出しだったのを目撃した時は、客席の椅子から転げ落ちそうになった私です(笑)

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【終息宣言】直接お礼を伝えることはできないけれど、著者の皆さま       「どうもありがとう」                       SNSでは情報を幅広く得ることができますが、知識を深めるには何度も繰り返し読むことができる「本」が一番だと個人的には思います。        シンポジウムでは司会の鳥集さんがギタリストとしても講演を盛り上げて下さいました。そしてとても良い声の方でした。


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