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実録 ドラキュラ菜園に立つ

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市民農園初心者の記録です
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2018年4月の記事一覧

実録 ドラキュラ菜園に立つ 4

バンリュー族のアンニュイ

時は来た。4月1日、ついに菜園に入れる日となった。陽光うららかちょっと風の強い午後遅く。さっそく市民農園に向かうは、わたし、助太刀の夫と近所に住んでいる母である(全員農作未経験)。

ところで、この市民農園であるが、住宅街のど真ん中に唐突に存在している。話はここでぐぐっと横道に逸れる。わたしは神奈川県在住で、打ち合わせやパーティなど仕事関係の人と名刺交換をすると、だいた

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実録 ドラキュラ菜園に立つ 3

座学派堂々巡り

(※ちょっと遡ってお届けしています)

4月1日までは畑に入れないということなので、ではその前に十分に予備知識を蓄え、準備しておこうではないか。と、本屋や図書館で家庭菜園の本をいくつか物色する。ベランダ園芸も無農薬派だし、せっかく自分で作るので菜園もできれば無農薬派でゆきたい。という方向性で素人向けの菜園の指南書をいくつか読んでみた。ここにそれらの要点をまとめる。

●堆肥や肥料

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実録 ドラキュラ菜園に立つ 2

何かがうまく...行くはずがない!派の逡巡

物事というのは興味を持ちだすとタイミングよくそれについての情報が引き寄せられてくるものなのか、あるいは今まで興味がないので単に見逃していただけなのか、いずれにしても好奇心は自分の領域を拡げるものである。野菜熱が微熱を帯びてきたちょうどその折、わたしの目にニュースが飛び込んできた。市の広報をぼんやり眺めていたら、市民農園の募集が出ていたのである。よく見る

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実録 ドラキュラ菜園に立つ  1

プロローグ ー 夜型園芸人間のささやかなるプロフィール

わたしは自由業歴20年だが、締め切り仕事を20年もやっていると、すっかり「なんとしても締め切りの帳尻を合わせるだけのために生きる」という体質が染みついてしまっている。平たく言うと、夜なべして朝近くに原稿をあげて、終わらせてから休む、というルーティンが定着してしまい、トランシルヴァニア時間に生きる目の下のクマの濃い民族なのである。(※もちろん

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