企業広報バイブル #28 全社員が広報担当
🎵日米のリーディングカンパニーで企業広報を統括して気付けば28年。IT系、インターネット系、不動産、エンターテインメント企業、広告代理店、流通業界トップ企業広報アドバイザーまで色々。かなりの私見も交えて色々書いてみようと思い立ちました、、、🎵
シンデレラか、、素敵な画像です。とは裏腹にあの映画の宣伝もみんな苦労していたなあ、などと思い出しながら、、、
とある会社では全社員会議を定期的に開催し始め、社長のプレゼンに続き、その時期に大きな変化があった部門長を数名選び情報シェアを行っていた。ビジネスは部門ごとの縦軸だけで動く訳じゃないから、横連携も必要だから、隣での動きを把握しておかないと。また、客先で話題になった時に「隣の話なんで知りません」とも言えまい。事前に知っていればうまく連携もできる。
この全社員会議、暫くは私が司会をやっていたのだが(在籍していた10年間少なくとも全社員は私の名前と顔を知っていたはずである)、あるタイミングからは、一人づつ部下に司会をお願いした。特にメディアとのコミュニケーションを担当している部下。全社員に顔を売る、という事である。
そこには大きな理由があった。
広報の仕事が順調に動くようになると頻繁にメディア関係の方が来訪してくる。取材だけではなく、近況を聞きに足を向けて下さることもあるし、こちらからお声がけして部門責任者と情報交換の場を設けることもある。広報担当が誰かをエスコートして社内を歩いていたら、記者さんかも、と思って欲しい訳ですよ。。そのため、メディアを担当する広報担当の顔を売っておく必要があります。
そこまでしても、事件は時として起こったものです。とあるメジャー新聞社との社長取材終了後、正面玄関までお見送りします〜、と記者さんとエレベーターに乗った時のこと。昼時で下の階からは続々と社員が乗ってきた。
数分前までの取材では、社長の人の良さをアピール。「社員にも大勢ファンがいるんですよ。結構お茶目な側面もあったりして、、外資なので皆んな名前で呼び合って、社内は和気藹々としています」なんて社員に好かれている話。「この間なんて数名の社員誘って、「世界の山ちゃん」いってましたよ🤣」
記者さんのイメージはほぼ出来上がっていた(はず)。
「いやあ、お人柄ですねえ、素敵な記事にしますよ!!」
直後のエレベーターである。
とある若手女子社員が、「社長ってさあ〜、ちょーケチくさいよね」
(記者さん、下を向いて耳はダンボ状態)
「そーそー、朝なんて、めっちゃ不機嫌な顔で社内を歩いてるしね〜」
(私、溜まりかねてガンつける)
は!!!そのグループは私の横に立つお方が胸にビジターの札をかけてるのに気づく。(エレベーター内、冷たい風が吹く)
玄関口で記者さん一言。
「いやあ、御社もいろいろあるみたいですね(にんまり)」
まあね、、まあ、、、
社内でなくとも、居酒屋での同僚との大騒ぎとか、友人との会話とか、今は個人のSNSもある。会社や上司が特定できるような愚痴、会話は、流れ流れて誰かの耳に入り、結果、会社のイメージをダウンさせることも多い。逆も然り。イメージアップに繋がるケースもある。口コミ、は会社のブランド形成に大きく影響してくるのである。
私は強く願う。全社員、広報マインドを持って欲しい。新入社員教育に広報初級の教育を入れて欲しい!!
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