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金沢無計画旅、美術館編


旅行記を書くのはとても難しい。
ともすると、ただの日記になってしまうから。


今日21世紀美術館に行ったよー。
面白かった〜!

今をときめくアイドルなら、この二文と写真で、10万いいねがもらえるのかもしれない。

でも、私はアイドルでもなければ、今をときめいてもないので、ああでもないこうでもないと、言葉を絞り出そうとしているのです。



金沢21世紀美術館について。


美術館に行ったのは久しぶりで、しかも21世紀美術館は普通のそれとは一味も二味も違うので、美術館ではない別の何か、に行ってきたような感覚になりました。

事故や事件や災害、そういったアクシデント以外で、不可解な光景を目にする事はあまり無いと思います。日常と切り離された、安心な場所にいながら奇妙で不思議な体験ができること。
それが21世紀美術館の素晴らしいところです。



レアンドロのスイミングプール

21世紀美術館の代名詞ともいえる展示。
プールをかたどった部屋は地下から入れるようになっていて、上を見上げると、水が揺れているのが見えます。
まるでプールに潜って水中から水面を眺めているような浮遊感です。


ちなみに、ここに泳げない方が入ると、溺れると錯覚してパニックを起こすので注意してください、、、というのはもちろんウソです。
そこまでの臨場感はありませんので、ご安心ください。


オラファー・エリアソンのインスタレーション

キラキラ

暗い部屋の真ん中に、カラフルに光り輝く塊が吊り下げられており、その影が部屋の壁全体に映し出されます。

映り込む手

キャプションを見なかったので、どんな意図でこの展示を作ったのかわかりませんが、私が思ったのは、○ーラームーンとか、プ○キュアとか、魔法の力で女の子が変身しちゃうやつ。

彼女たちは、いつもこんなキラキラした七色の光に包まれていたなぁと、思い出しました。幻の銀水晶みたいに光ってんなぁ、とか。

作者的には「なに、その感想?」って感じでしょうが、私がそう思ったのだから、しかたありません。


童心にかえった、ときめく展示でした。


タレルの部屋

そして、美術館の奥にひっそりと存在していた、タレルの部屋。


この部屋、天井が切り取られていて、空が丸見えなのです。開口部はなんの仕切りもないので、雨が降っていれば部屋の中に雨粒が落ちてくるし、雪の日は雪が舞い落ちるというわけ。


でも、私が訪れた日は、全く晴れ間のない、かと言って雨も降っていない、100パーセント曇りの日だったので、開口部はただ真っ白、、、

シュール


真っ白すぎて、最初は、天井に巨大なライトがついているのかと思ったのですが、カラスが横切ったので、あ、これは空なのか!と気付きました。ある意味、レアな光景だったかもしれません。

ちなみに「タレルの部屋」のタレルとは、この展示の作者がジェームズ・タレル氏だからなのですが、我々夫婦は「雨が降ったら雨が垂れるからじゃない?」「あっそうかも!きっとそうだよ!」と盛り上がって、後から考えると、とても恥ずかしい。。。誰かに聞かれたかしら。



他にも見るべきものは沢山あるけれど、この場所を知るには、私があーでもないこーでもないと下手な言葉を尽くして説明するより、一度行って見る方が、相当、手っ取り早いです。


体験して感じた事は全て、正解もハズレもなく、自分の心の動きを観察することこそが、この美術館の醍醐味だと思います。

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