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生物とウイルスは本当は繋がっている説

いつも読んでいただき
ありがとうございます。
さおりんです。


生物は、数十億年という長い時間
をかけて少しずつ、ほんの少しずつ
進化してきたという説が有効です。


生物は連続的に少しずつ
変わっていく性質(漸進性)を
もっています。
それを無視してずっとウイルスは
「非生物」とされてきました。


ところが、21世紀に入ってから
その存在が発見された巨大ウイルス
は、進化の漸進性を体現するもの
でした。


生物とウイルスの境目を決めておく
こと自体、発見された現実に
そぐわなくなっているのです。


そもそも「生きている」とは
どういうことなのか、という根源の
ところから考え直す必要が
ありそうです。


未知のことだらけで、探れば探る
ほど疑問が湧いてきます。
巨大ウイルスが発見されたのは
「病気を起こす厄介な存在」とだけ
とらえられていたウイルスによる
人間の知恵への挑戦なのかも
しれません。


何か新しい発見をきっかけに
「動いていたのは地球だった!」
みたいなコペルニクス的転回が
起こる可能性さえあると思います。


19世紀半ばまでは「なぜ地球上に
こんなにいろいろな生物がいるのか」
という疑問に対して
「神が創造したのである」という
聖書の記載の通りでした。


それを、チャールズ・ダーウィンが
『種の起源』で生物進化が起こること
を説いて、世界が一変しました。


いまは、巨大ウイルスの発見により
新しい『種の起源』が生まれようと
しています。
みなさんもちょうど立ち会っている
のです。


みなさんのような現代人は、
本当のわたしになれる仕事をしたい。
これは本当のわたしじゃない。
などとときどき
自分探しをすることがあります。


ウイルスはじぶんでは悩みませんが
研究者をときどき
「ウイルスの本当の姿とは」
と思考の迷路に誘い込んでしまう
のです。


そこで、ウイルスの真の姿は
「粒子」か「量産工場」かという
論争にも発展しています。


たとえば、レトロウイルス
(RNAウイルス)は、細胞の外に
いるときはウイルスの粒子として
存在しています。


宿主の細胞に感染し、自分のRNAを
逆転写という形でDNAをつくったり
タンパク質を合成したりしている
状態もあれば、プロウイルスの形で
宿主細胞のゲノムの中に入り込んで
じっとしている状態(キャリア)
もあります。


感染直後は、消えてなくなる暗黒期
(ウィンドウ期)まであります。
こうしたときは粒子として存在して
いるわけではなく、細胞の中に
「溶け込んだ状態」に見えます。


そうして
新たに量産されたウイルスが工場内
に並んできて、次世代のウイルスと
して姿を見せていきます。


いったい、どれがウイルスの本当
の姿なのでしょうね。


これと似たものを探してみると
私たち多細胞生物の
「個体」と「生殖細胞」の関係が
そうです。

「宿主の細胞に感染して
増殖しつつある状態のウイルス」
と「精子を蓄える人」、そして
個々の「ウイルス粒子」と
「放出される精子」に関係性が
似ていますよね。


生殖細胞(卵、精子)は、世代交代
(遺伝)を実現するために、多くの
体細胞からなる個体(ヒト)を
つくります。


生殖細胞から見れば、個体は次世代
の生殖細胞をつくるための「工場」
ということになります。


これはウイルスの粒子が
生物の細胞を宿主として増殖のため
の「工場」にするのと同じ構図です。


もちろん例えですが、
しかし「どれがウイルスの本当の姿
なのか」と問うことは
「どれが私たち多細胞生物の本当の
姿なのか」と問うことと同じ
なのかなと感じました。


ここまで読んでいただき
ありがとうございました。
さおりんでした。

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今回の引用元は
東京理科大学教授
武村政春さんの著書
「ヒトがいまあるのは
ウイルスのおかげ!」です。
こちらを一部要約させて
いただいております。
ぜひ、お手に取って
読んでみてくださいね。

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