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ハンバートハンバートをコリスが口ずさんだ日
今朝起きるのがちょっと遅かった。
でも昨日の心おどる出来事を書いておきたい。
夕飯前、いつものようにコリスと私で一緒にお風呂に入っていた。
「ママ、わたし。好きな人ができたんだ」
突然の告白に、耳を疑った。
えっ、聞き間違いかな。コリスがそんなドラマみたいなセリフいう?!
しかも、ドラマみたいなこのシチュエーション。
どう反応したらいい?!
高速で自分に問いかける。
「えー!!!そうなの!よかったやん!」
ひとまず驚きを伝え、押し寄せてくるもっと聞きたい欲求を抑えながら、静かに話を進めていく。
「どんなところが好きなの?」
「困ってるときに助けてくれて、面白いところ」
「へー!!!いいね。困ってるときに助けてくれるなんて優しい人だね。それは今日助けてくれたの?」
「いやあ、今日じゃないけど…」
「えーー。じゃあ、前から好きなんだ?」
「うん、ちょっと前からかな」
これまで見たことのないコリスがそこにいた。いや、ちょっと前から変わってきてたのか。ずっと変わり続けてるか…。
コリス、恋をする。
なんだか嬉しくて、お風呂に一緒につかりながら、どんな人?同じクラス?席は近い?と、コリスに引かれないように慎重に、落ち着きを装いながら話を聞いていく。
聞いて欲しそうな、
聞かないで欲しそうな、
なんとも言えないかわいさ。
あはは、恋ってこんなんだったかなー。
こんな日が来るとは。
母ちゃんは幸せである。
お風呂を上がった後、最近二人の間で流行っているベッドに寝転びスパごっこをやりながらも“恋バナ”はつづく。
お友達の誰々さんとも最近は好きな人の話をしているそうだ。もうそんなお年頃なのか。
私の小学生のころの話もしてみたら、喜んで聞いてくれた。私は姉も妹もいたからか、幼いころ母に好きな人について話すことはなかった。母は忙しく働いていて、こんな時間もなかった。
コリスはひとりっ子。話すの私しかいないもんな。欲しい欲しいと言ってるお姉ちゃんがいたら、きっとこの話もお姉ちゃんにしてたんだろうな。
どこーにいるーの
窓のそばにいーるよー
何をしーてるのー
何にもしーてなーいよー
そばにおーいでよー
今いくからまーって
コリスが口ずさんだ。
どこかで聞いたことある曲を。
歌詞を自分の中で繰り返し、ハッとした。
「えっ。ハンバートハンバート?!なんで知ってるの?」
それは、私が好きでよく聞いている曲だった。
「だってママがいつも聞いてるもん」
聞いているけどこれまでコリスが歌ったこともないし、何ならいつも、もっとノリノリの曲に変えてよと言ってたくせに。
恋をするとハンバートハンバート、口ずさみたくなるのね。
ここでも私はニヤニヤしている。
あのお風呂の告白からずっと、ニヤニヤしている。
そして寝るときの枕元で、
「◯◯さん」
コリスが小さな声で好きな人の名前を教えてくれた。
私から名前は聞かないでおこうと思った。
コリスが言いたくなるまでは。
◯丁目に住んでてね、、、サッカーしててね、、
寝ようとしてるのに、また話が始まる。
好きな人のこと話すの楽しいね。
またニヤニヤが止まらない。
これからもコリスを見守っていこうと思う。
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