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野草は地力を高める野武士。

おはようございます。
今日は東京にいます。都会の喧騒の中に目覚めて、ふと足元に目を向けると世間から雑草と呼ばれ邪魔者扱いを受けている草が、コンクリートの割れ目から逞しく伸びているのを見つけました。まるで野武士ではないかと、彼を称賛せずにおれません。そこで今日は、野草と雑草の違いを鮮明にしながら、砂漠のような土地を緑化して野菜や草花が育つ土壌にする原則を述べてみたいと思います。


野草と雑草の違いと土壌を豊かにする方法


野草と雑草の違い

野草とは、自然の中で自生している植物を指します。これらは特定の管理を受けずに成長し、その環境に適応している植物です。一方で、雑草は一般的に人間が望まない場所に生育する植物を指し、庭や農地で問題とされることが多いです。
違いを整理すると以下の通りです

  1. 場所と状況:野草は自然環境に自生し、人間の管理が不要です。雑草は管理された環境で生育し、しばしば望まれない存在です。

  2. 価値:野草は環境に適応し、エコシステムに貢献することが多いです。雑草もエコシステムに役立つ面がありますが、農作物や庭の植物と競合することから問題視されます。

野草による土壌改良の方法
野草を活用して土壌を豊かにする方法について、以下に具体的なステップを紹介します。

1. 適切な野草の選定
まず、地域の気候や土壌条件に適した野草を選びます。例えば、クローバーやルピナスなどは窒素固定能力があり、土壌の栄養バランスを整えるのに役立ちます。

2. 野草の植え付け
野草の種を選んだ後、適切な時期に植え付けます。種まきの際には、均一に播くことが重要です。また、過度に密集しないように注意します。

3. 自然な管理
野草は自然に成長する力を持っていますが、初期の段階では少しの管理が必要です。特に乾燥が続く場合には、水やりを行います。

4. マルチング
野草が成長し始めたら、周囲にマルチングを施します。これは水分保持や雑草抑制に役立ちます。落ち葉や草を使った自然なマルチングが理想的です。

5. 野草の役割
野草が成長すると、その根系が土壌を深く掘り、土壌の構造を改善します。また、枯れた野草は有機物として土に還元され、土壌の肥沃度を高めます。

6. 継続的な観察と調整
土壌の改善は一朝一夕にできるものではありません。野草の成長や土壌の状態を継続的に観察し、必要に応じて調整を行います。

具体的な野草の例

  1. クローバー:窒素固定能力が高く、他の植物に栄養を供給します。

  2. ルピナス:深く伸びる根が土壌を改良し、窒素も供給します。

  3. ヨモギ:薬用植物としても知られ、その成長は土壌を豊かにします。

  4. スギナやハコベなど耕作放棄地や空き地などに生えている野草で、在来種の野草は、季節に応じて自然に生えています(野草図鑑で確認します)

野草の種

最も確実な方法は、土壌を改良したい対象の土地の近くに生えている野草をなるべく多く移植することです。その野草そのものは直ぐに枯れてしまいますが、野草の種が根付く可能性があります。多種類の野草の種を混ぜて、粘土団子にして撒く方法もオーソドックスかつ実証された方法です。

とにかく論より証拠で実践してみると分かります。
何事もそうですが、頭で考えているばかりでは少しも前に進みません。
まずは小さなエリアで「やってみなはれ」であります。

結論
野草を活用することで、自然な方法で土壌を改良することができます。適切な選定と管理により、土壌の構造や栄養バランスを整え、持続可能な農業やガーデニングに貢献します。野草と共存し、自然の力を借りて豊かな土壌を育てていきましょう。

人間に地力(じりき)が必要であるように、地面には地力(ちりょく)がなければ野菜などの作物が育ちにくいのです。実践の野武士か、理屈や理論を振りかざす上級武士かといった極論を申し上げるつもりは毛頭ありません。ただ基本的なことをしっかり把握した上で、実践や練習が何より大事だということは強調しておきたいと思います。


この記事が、野草と雑草の違いや野草を利用した土壌改良の手助けとなれば幸いです。質問や具体的な事例についてのご相談は、コメント欄でお知らせください。

ご覧頂き有難うございます。
念水庵


参禅堂の外壁を張り出しました(5/29撮影)


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