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事業再生の最初の最初の壁

コンサル案件のうち半分は「事業再生」です。
再生案件ではないオファーでも、総務も労務も経理も無武装なので、再生案件にならざるを得ません。

その中で、再生案件の全員が共通して言ってくることがあります。

「新規事業」です。

新規事業は、基本的には既存事業との重なり具合にもよりますが、例えば営業力ない会社がネット販売や元請になるような案件だと、90%コケます。スタッフがいる状態でその確率なので、再生案件となると、ほぼコケます。
まあ、安心材料としては、言うだけでちっとも進まないから損失もそこまでありません。既存事業がボロボロになりますが。

なぜこけるか?は置いときましょう。とにかくコケます。

新規事業1番の厄介なところ

一番辛いのは、そんな状態だからこそなのか、だからそんな状態になったのかは置いといて、人にペラペラ喋ってます。

「出来ますかねえ?」と言われて、即答で「あきまへん」と言うほど僕も子供ではないので、乗っかってると、社員や他の企業や取引先に言うてるんです。

で、それがブレーキになって、振り上げた拳を下ろせないんです。まあまあやる方向で進みます。無駄だなーと思いながら。

新規事業は既存事業の20倍は難しい

新規事業は難しいです。
値付け
担当社員
チラシ作り
予算
広報
撤退基準
法律関係
既存事業との関わり
取引先との関係

色々ありすぎます。
ちゃんと冷静にやっつけていくと、なんか、僕が会社を良くしようとしてる人に対して文句ばっかり言うリアリストで悪い人みたいになっていきます。そんなばかな

新規事業で一番タチが悪いこと

厄介なのは「楽しいこと」です。

試験勉強の時の時間を決めて、毎週見てるドラマとかゲームって楽しいじゃないですか。あの感覚です。

そして最もたちが悪いのは、「本業に集中しなくて済む事」です。とにかくこれが一番厄介。

複雑で初めてなんだから、遅々として進まなくても、誰も標準時間を知らないからとにかくミーティングから全て、10倍の時間をかけるんです。担当者が決まる前までは
予算とかSWOTとか問い合わせとか先行してる会社に見学に行ったり、とにかく動きまくるんです。アクションしないと決まってる間は
すごく的確な意見もたくさん出るんです。そしてきっと売れちゃうプランが出てくるんです。実際にやることが出来たとしたら

事業再生で新規事業がタブーな3つの理由

基本的に、事業再生案件で新規事業は最もやってはいけないことだと思っています。

理由は3つ
1.そんなことしなくても大黒字は無理でも赤字脱出は可能
既存事業で他の企業が経営を続けている以上、隙間はいくらでもあるはずです。他社がやっているか、他業種では当たり前の事をやるだけで、参照する事例はたくさんありつつ、安く導入できるものが存在してるはずです。
2.事業再生の時点でお金にゆとりが少ない企業が多いです。サイコロを触れる回数は残り数回です。貴重なお金が減ってしまいます。
3.ノウハウや人員、お金が足りないのに行う。そのくせ、世の中にある新規事業村には「〜〜さん素晴らしいアイデアです。○○界のジョブズですね」とかゆー行政が予算割いて相談する専門家チックな窓口が複数存在して、その人の意見で「XXさんに言われたから俺いけてんねん」と勘違いして突っ込みます。ただのネズミ講みたいなもんです。
ポシャった時責任を取るのはその人らではなく経営者自身です。

さて、事業再生と新規事業について話しました。
新規事業は僕も好きです。ただ、成功率を考えるために、思い込みなく相談できる人(同級生とか社員の家族とか)を傍に置いておきましょう。

事業再生や新規事業で興味のある方は、是非、skype,zoom,teamsなどでご相談ください。まずはコメント欄から。


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