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【587球目】アクセルとブレーキ

世間を賑わせているビックモーター社のニュース。
経営計画書に辞めてくださいという記載があったり、無料のLINEアプリを社用携帯で利用していたり、数字の圧力が強かったり、不正をしていたり、ブレーキが全く無いように見えます。
今日はそんなお話です。



アクセル

元々は山口県で誕生した小さな中古車屋さん。
そんな会社が売上高4000億円、社員数6000名の会社になっていった訳です。アクセルは強烈に強い会社だというのはニュースを見ていても良く分かります。

数字の圧を受けて不正を行ってしまう。
ガバナンスを考える時には最初に考えるべきことです。数字が人格だという会社に所属をしていた私はそれをよく理解しているつもりです。だから三陽工業では数字を持って詰める事をしない。
もちろん目標にする数字はあります。それはあくまでも野球で言うスコアであり、そのスコアを元に思考や行動を変化させたりすることはありますが、詰めることはしません。

アクセルを踏んでいく過程において、不正に走ってしまったのでしょう。
そこで誰かが軌道修正しないといけなかった。そもそも会社として不正を行う土壌を作ってはいけなかった。組織として、仕組みとして考えなければならない問題がコンプライアンスでありガバナンスです。社長が誰であったとしても、そこを無視することができない仕組みが必要です。

アクセル全開…でも?

ブレーキ

成長する過程でアクセルを踏みっぱなしになる気持ちは分かります。
私も売上高24億まではそうでした。37期までです。そこから三陽工業はIPO準備に入ります。ここから思考の変化は凄まじいものがありました。ブレーキは時として、必要な動きさえも止めてしまう可能性があります。ブレーキが利きすぎると、何も思考しない、行動しないことにも繋がり兼ねません。

ブレーキを適度に踏みながらアクセルを全開にする。
コーナー手前ではブレーキを強く踏む必要もあります。
一旦停止するために、ブレーキを強く踏む必要もあります。
逆に、アクセル全開で突っ走る時も必要です。

それがなかなか難しい。
難しいからこそ取り組むべきです。
今の三陽工業の規模でさえ、このブレーキの必要性や有効性を感じています。現代の世の中においては会社規模関係なく、このブレーキは必要なのかもしれませんね。そして、アクセルとブレーキを併せ持った会社のみが世の中に存在していくことになるはずです。

ブレーキも大事


売上拡大とガバナンス

準備当初は相反するものだと考えていたこの2つの項目。
学んでいくにつれて、相乗効果を生み出すものだと認識をし始めます。ガバナンスが効いているからこそ、売上拡大に安心して臨むことができます。
売上拡大のみで走っていると成長している様に見えるかもしれませんが、それは成長ではなく膨張している可能性もあります。

コロナ前の三陽工業とコロナ禍後の三陽工業はそんな感じです。1つ1つ小さい事を積み重ねて来ましたし、今も積み重ねています。急激な成長にはならないかもしれませんが、1つ1つの積み重ねてはとても大切なことです。その積み重ねが大きな成長に繋がっていきます。


非上場企業

ビッグモーター社は非上場企業です。
もし、上場していたとすればこうはなっていないのではないでしょうか。
分かりませんが。非上場企業でも、監査法人が入って上場企業と同じ様なガバナンスを効かせている企業はあります。数千億規模の会社ならば、そちらの方が多いのではないでしょうか。上場企業、非上場企業、どちらにもメリット・デメリットがあります。どちらの選択をしても、メリットを最大限享受しながらデメリットを最低限に抑えていく必要があります。

成功には再現性が無いと考えています。
成功体験は参考にはなりますが、同じことをやっても同じ成果がでるとは限りません。
失敗には再現性があります。
ですので、失敗体験からの学びは自身の学びに直結をします。
今回の行く末がどうなるか分かりませんが、そこから学ぶことを自身の糧にしていこうと考えています。

失敗体験からの学びは自身の学び

本日もありがとうございました。
明日もよろしくお願いします。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!