見出し画像

【経理業務紹介】月次決算:5日~10日の業務(予実会議の開催)

 売上と費用の計上が一通り作業が完了したら、予算との比較をして、予実会議を開催します。

 なお、ここで使用する数字を利用するにあたり、場合によっては、全ての入力が完了する前に会議をする、ということもあり得るでしょう。その時は、どこまで精緻な数字で会議を行うのか、を合意しておく必要があります。

 私が通販会社にいた時は、売上のみを確定のものとして、原価は原価率で算出、販管費は変動費にあたるものを売上をもとに算出し、固定費は前月と同額で利益を計算していました。

予実会議でやることは?

 予実会議は、「会社が計画通り運営できているかを確認する会議」です。
 予実会議では、
  売上は獲得できているのか?
  費用は予定通り使用しているか?
  資金は足りているか?
 など、主に損益に関わることを中心に、会社が順調なのか、改善が必要なのかを数字で確認していきます。

 他部署に対して、「改善が必要な部分の対策」を立てて、実行してもらうよう働きかけます。
 売上部門は、各事業部の収益獲得状況と今後のアクションプランに必要なもの(人、もの、金)の共有をしてもらい、バックオフィス部門は、各事業部に必要なものをどうやって確保するかを計画し、実行していきます。

共有する内容(通販会社の時のものを参考に)

 以下のような数字を事業部から情報をもらいつつ作成していきます。
  〇売上高、商品別売上高、商品別出荷件数
  〇仕入高、原価率
  〇広告宣伝費、1件当たり広告費
  〇荷造運賃、1件当たり送料
  〇営業利益、営業利益率

 これらの数字に加えて、事業部が行っている取り組み(今月は○○商品を売り伸ばす施策をしている、や、一時的に広告単価を上げている、など)を共有してもらい、数字との関係を確認していきます。

 予実会議の目的が「改善が必要な部分を見つけ、それをどうやって解決するかを議論する場」と捉えて、議論のポイントになりそうな数字を事前にピックアップし、参加者に共有しておきます。会議前に確認してもらい、より具体的な議論とするためです。

 売上を例にすると、
  売上高=商品別売上高の合計
  商品別売上高=出荷件数×商品単価  のような情報を共有します。

 すると、仮に売上が不足していた場合に、「〇〇商品の売り上げが足りない」ということを事前に伝えることができ、「売上を上げるためにはどうすればよいか」という議論につなげることができます。

 会議当日に数字を確認して終わってしまうことをどれだけ避けられるか、を考えて情報共有することも経理の役割だと思っています。

まとめ

 予実会議は、「会社が計画通り運営されているか」を確認する会議です。
 事業部から当月の施策などの情報を入手しておき、予実会議当日の議論をなるべく具体的に進めるよう準備することも経理の役割です。

ここまでお読みいただきありがとうございます。
少しでも参考になるものがあれば幸いです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?