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【経理業務紹介】月次決算:10日頃の業務(月次決算チェック)

ここでは月次決算チェックのお話をいたします。
 月次決算チェックの業務は、「それぞれの処理をやりっぱなしにしないで、適切に処理ができているかを確認する業務」です。
 入力作業が完了した後に、処理漏れや処理誤りがないかを確認して数字を確定させていきます。

具体的な作業は、
 1)月次決算チェックリストにより、各処理の完了確認
 2)月次推移表及び予実管理表をもとに、異常値の確認
 3)確認結果の記録をつける

の3つです。

 始めにチェックリストで処理漏れを確認してそれぞれの数字が入っていることをおさえます。その後、前月・前々月などの数値との比較、および、予算との比較をして「おや?」と思う箇所を見つけ、その部分の数字が合っているのか間違っているのかを確認します。最後に、チェック結果を記録して完了です。

1)月次決算チェックリストにより、各処理の完了確認

 まずは、行うべき処理が完了していることを確認します。
 この時、チェックリストを作成していると便利です。
 毎月行うことが一覧として見えますし、完了しているかのチェックもできます。

 チェックリストの構成は、以下のようなイメージで作成していました。

チェックリストイメージ

 項目と作業内容や作成する書類を明記しておき、それぞれの内容が完了したタイミングで完了日に日付を入れます。
 チェックリストの内容をどこまで具体的に、細かくするかは、業務の状況やメンバーのスキルなどによって調整すればよいと思います。

2)月次推移表及び予実管理表をもとに、異常値の確認

 チェックリストの項目が完了となったら、次は、入っている数字に「おや?」と思う部分(異常値)がないかを確認します。

〇 B/S
 B/Sは、主に月次推移表をもとに前月以前の実績と比較して確認しています。
(異常値の例)
 ・毎月同じ金額で計上している取引先の未払金の残高が前月と違っている
 ・前払費用の残高が前月から減っていない  など

〇 P/L
 P/Lは、月次推移表および予実管理表を併用して確認しています。また、金額の増減だけでなく、対売上比率などの比率を算出して比較することで、より正確なチェックができます。
(異常値の例)
 ・ある費用が前月実績と比較して倍になっている、かつ、予算設定上はもともと前月の倍を見込んでいる
 ・原価率を算出して、前月と比較して数%上がっている  など

3)確認結果の記録をつける

 最後に、確認結果を記録します。
 よく起こるのが、前月と同じミスをする、ということです。
 慌ただしい時は特に、確認した内容を記録し忘れることがあります。「あれ、前回どう処理したっけ?」「また、この取引先の費用計上漏れてる」など。記録をして、翌月の月次決算を始める時に振り返りの時間を設けるとミスが減っていくと思います。

まとめ

 月次決算チェックの業務は、「それぞれの処理をやりっぱなしにしないで、適切に処理ができているかを確認する業務」です。そして、チェックした後は記録に残し、翌月に同じことを繰り返さないような対応をすることが重要だと思います。

ここまでお読みいただきありがとうございます。
少しでも参考になるものがあれば幸いです。

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