見出し画像

【経理】中小企業の経理に求められる視点を書いてみた

中小企業の経理をやっていて、持っていた方がいいと思った視点が2つほどあったので、今回はこれを書いてみようと思います。

1)経営者の視点

経営者の定義(社長=オーナー)
 まず、経営者の定義ですが、中小企業の場合、社長自らお金を出資して、経営も行っていることが多いと思いますので、ここでは、社長=オーナーと設定させていただきます。

出資しているという事実
 自分のお金を使っている=使い方に厳しい(無駄遣いされると腹が立つ)これは、至極全うな感情だと思います。誰だって、自分のお金を無駄に勝手に使われるのは嫌でしょう。税金に厳しいイメージがある理由もこの事実があるからだと思います。

会社の全責任を負っているという事実
 『会社の責任』が何なのかを書いてみると以下のようなものになるかなと思います。
 ・経営者自身、経営者の家族の生活を守っていく
 ・従業員の生活を守っていく
 ・取引先の事業継続、ひいては、取引先の従業員およびそのご家族の生活を守っていく

 おそらく、私が思い至らないくらい責任を負っている意識が強いと思います。逆に、社長からこの責任を負っている意識を感じられなければついていくことを辞めるでしょう。
 経理は、社長の思いを汲み取って従業員に働きかけることもある立場なので、社長を信頼できるか、社長についていきたいと思えるかどうかは、すごく大事なところだと感じます。

 「会社員とは全く異なる視点がある」ということを知っているだけでも良いと思います。
 「経営者はなぜこのような発言をするのだろうか」を推測する時の1つの視点として、頭の片隅に入れておくと経営者とのコミュニケーションに役に立つと思います。

2)他部署の情報共有を「取引」に変換する視点

 これは、「事前にどれだけ準備できるか」「処理もれを回避できるか」ということにつながってきます。
 特に、他部署の共有内容が、新しい取引に関係する場合は、忘れないようにメモなどを取っておくとよいと思います。

例えば、新しい取引先と業務委託契約を締結した場合、
 ①システム上で新規取引先の設定を行い、
 ②請求内容を確認し、
 ③仕訳を切り、
 ④支払する。
というような流れになると思います。

 これを請求書を受領したタイミングで、すべて行うのがよいのか、事前に情報収集して段取りよく進めるのか。業務量や業務フローにもよりますが、いずれにしても情報は早めにもっておくのが大事だと思います。契約締結から請求書受領・支払までの間が開いてしまうことが多く、担当者自身が失念していることがあります。担当者に任せっきりにしてしまうと、結局、経理でフォローしなければならず、モヤモヤがたまってしまうでしょう。経理がリードして対応することで、余計なストレスが減り、あなたの評価も上がるはずです。

最後に

 経理職として成長するためには、会計知識が必要なのはもちろんですが、それ以上に、上記のような視点を持つことが大事だと感じています。
 昇進して業務の幅が広がっていくと、事務スキルよりもコミュニケーション力や情報を整理する力が求められるようになります。特に、経営陣と話す機会も増えてくると思うので、何かの参考になれば幸いです。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?