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「君がやっていることは会社のためでなく自分のやりたいことだ」

新人の頃の上司だった方にお話を伺う機会があり、組織職、組織長としてどのような経験をされたか、どんな考えで仕事をしていたか、どんなことを感じたかなどいろいろとお聞きした。

そのときに、
「必要だと思うからやる。」
「会社のために考える。」
というような言葉があり、
「組織職として組織を見るようになってからは、会社のためにどうするべきかというのを考えるようになった」
という話があった。

で、
「会社のため、ってあまり考えないだろう?
 tたとえば今君がこうやってやっていることは、自分のやりたいことだ」
と言われたのでした。

言われたときは、えー?って思ったわけ。
私だって、会社で仕事しているときには、会社がよくなるといいなと思っているし。自分から手を挙げてやっているようなことは、いいこととか役に立つことだと思っているわけで。

でも、そのあとの話を聞いて、なるほどな、と思った。

「自分がやりたいと思ってやっているだろう?それが悪いって言ってるのではないよ。
 私は組織職になってから、特に組織長になってからは、自分がやりたいかどうか関係なく、事業がどうなるか、そのためにいいかどうか考えてやってきた。」

個人的な意見や好みなどはいれないで、事業という視点で会社のためになるかどうかでやることを決めてきたとのこと。

そういう意味で考えたら、確かに私のは「会社のため」ではないかもな、って。
私の場合は、自分や自分のまわりの人たち、同じチームとか一緒に仕事している人たちが、仕事しやすくなったりやる気になったりするといいな、そういう環境にしていけるといいな、という感じなので。
見ているのは会社にいる人だし、しかも関わっている一部の人だけしか見れないし。
自分がよいと思うから、自分の好みだからやっているのは確かだし(もちろん会社の仕事なのである程度はというところはあるし制限はある)。
会社の事業としての云々というのは、自分が関われるとも関わろうとも思っていない。(こんなやり方でどう採算が?とか疑問などはたくさんあるのだけど、それをなんとかするのは自分がやることではないという感じ。)

立場の違いなのか、興味関心の違いなのかわからないけど、見ているところが違うんだなとも思った。

元上司の方は「事業の成長」を見ているし、私は「人」を見ているし、たとえば「製品」を見ている人もいるだろうし(どれだけ製品をよりよくするか)、「会社のためにやる」「会社のことを考える」といっても、視点がいろいろで、そのためにやろうとすることもさまざまなんだろう。
そのいろいろ全部を見ようとする人もいるだろうし、一部をすごく見る人もいるだろう。
何を見たいかでも違うし、何をしているかでも違うし、何が価値観かでも違うし。
どれがいいわけでもなくて、違うということ。

会社をよくしたい、と思うときにどこを見ているか?
それはその人の価値観とかキャリアにつながるところなのかもな、と思ったのでした。
同じ業務をしていたって、全然見ているところは違ったりするんだよね、きっと。

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