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社会人になってから大学院に入り直す4つのメリット

皆さんは「リカレント教育」と言う言葉を聞いたことがありますか。



一昔前までは「生涯教育」といったような名前で扱われることが多かった事柄なのですが、リカレント教育とは簡単に言ってしまえば「社会に出た後も必要に応じて学習を続けていくための教育システム」のことを指します。

ご存知の方も多いかもしれませんが、世界に目を向けてみると、海外では学校卒業した後に社会人を経験してから大学や大学院に入り直して、改めて勉強をするといったような事は珍しいことではありません。

この記事を見てもらえればわかりますが、日本のリカレント教育は世界先進国の中でも最低水準と言っていいレベルです。


日本において、社会人になってから学校に入り直すというのは、「医者になりたい」だとか「弁護士を目指す」といったような明確な理由がない限り、少ないのではないでしょうか。


私自身のことを少しお話ししますと、大学を卒業して社会人になった後、32歳で働きながら大学院(青山学院大学大学院 国際マネジメント研究科)に入り直し、ビジネスをゼロから勉強し直しました。

働きながら大学院に通う」と言うのは、かなりハードな日々だったのですが、今思い返してみてもこの経験はその後のビジネス人生を大きく変えることとなり、本当に行って良かったなと思います。

今回は、社会人になってから大学院に入り直すということについて、実際に体験した立場から、4つのメリットと言うものを簡単にまとめてみたいと思います。



①身銭を切るから知識が付く

社会人になってから大学や大学院に行くと言う事は、大抵の場合親のお金を使うのではなく、自分自身の貯金したお金で行くと言うことになるかと思います。場合によっては、会社が学費の一部を負担してくれることもありますが、大体においては自腹が普通です。

私が通っていた大学院も、学生の9割以上は自分のお金で通ってきていました。これは「行きたくもないけれど仕方なく学校に通っている」と言う人はほとんどいない事を意味しています。みんなが身銭を切り、何かを学びたいと言う前向きな意思で、通学をしているのです。

こういった学生ばかりで構成されると、当たり前ですが授業は大変活発な議論が行われることになりますし、学生同士で行われるグループワークも非常に質の高いものになります。

思い出して欲しいのですが、日本の学校の授業で「参加者のほぼ全員がやる気に満ち溢れていて、めちゃくちゃ先生に質問する」といったような光景は殆どなかったのではないでしょうか。私の通っていた大学院では、その信じられないような光景が日常でした。

こういった環境下に身を置いて何かを学ぶと、当たり前ですが真剣に取り組むことになりますし、知識も非常に身になります。


②社会人で学んだほうが吸収が早い

学ぶ領域にもよりますが社会人を経験してから勉強した方が知識が身に付きやすいと言う側面もあります。

私が学んでいた「経営学」などはその典型で、いちど社会に出てビジネスの現場を経験してから学ぶ経営学のほうが身に付きやすいのです。

働いたことがない学生が経営学を学んでもなかなか実感を持つことは難しいですよね。

看護師や心理カウンセラーなどの専門職の方なども、現場での経験をされてから学校に戻り、さらに専門性を高めることもあるかと思います。これらも、一定の社会人経験があるからこそ意味があるわけです。


③タフになる

大学院に入る前に説明会を受けに行ったのですが、そこで「この2年間はプライベートを諦めてください」と言われて度肝を抜かれたことを記憶しています。

働きながら学ぶと言う経験は、やってみれば分かるのですが本当に大変です。

私が大学院に通っていた時は、18時ごろに仕事を終えそのまま大学院にダッシュで行き、授業を3時間ほど受け、授業が終わった後仲間とグループワーク、帰宅後に深夜までレポート作成といったようなスケジュールでした。土曜日は終日授業で、日曜日はずっとレポート作成や課題図書を読む、といったことをしていました。


ただ、自分で行きたくて通ってるわけですから、辛いとか辞めたいとかそういったような気持ちは全くなく、新たな学びが得られることの楽しさを感じる日々でもありました。事実、めちゃくちゃ楽しかったです。

一方で大学院に遅刻しないために、仕事を毎回定時に終えなければならず、仕事にも手を抜けません。仕事と勉強で毎日が終わっていき、友人と自由に遊ぶ時間などはほとんどなく、とにかく眠かったと言う記憶も残っています。


これだけのことをやると当たり前ですけれども、単純にタフになります。そして「俺はこれだけのしんどいことをくぐり抜けたのだ」と言う事実が、自分に自信をつけてくれます。

大学院を卒業した後、仕事で多くの課題にぶつかり大変な思いもいまだによくしていますが
あの大学院時代に比べればまぁこっちのほうが楽だな
といったようなことを思って乗り越えています。

一度こういった過酷な体験をしておくことはすごくメリットです。


④他の人と差がつく

冒頭で申し上げましたが、日本では社会人になってから学び直す「リカレント教育」があまり発達していません。これ自体は大変嘆かわしいことだと私は思っていますが、一方で他の人がやっていないと言うことになりますので、こういったことに取り組むだけでも周囲に差をつけることができるということです。

世の中の大半のサラリーマンが、仕事が終わって同僚と毎日お酒を飲み、仕事の愚痴を言い合ってますよね。これらのことが全く無駄とは言いませんが、自分のスキルを高めたり知識を深めたりすることにはあまり繋がりません。

これは逆に言えばチャンスです。みんながやっていないんですから、やればやっただけ差がついていくんです。相手は何もしてないんですから、競争ですらありません。

やってみればわかりますが、圧倒的な差がつきます。



まとめ

いかがでしたでしょうか。

くぐり抜けたからこそ言えることかもしれませんが、社会人になってから大学院に行くというのは、大きなメリットがあると感じています。お金と時間をかけて行くだけの価値はあります。

何か目標があり、再び学び直すことによってその目標に近づくのであれば、是非検討をしてみてください。


とはいえ大学院に行くとなると、数百万というお金がかかるわけですし、時間というコストも馬鹿になりません。

ここまでやるのはちょっとキツイわー、という方は、ちょっとした社会人講座やセミナーとかからやってもいいと思います。(私はそういうのを経由せずに、いきなり大学院に行きましたが)


知識は荷物になりません。


学びから得た知識は、きっとあなたの武器になるはずです。



☆Twitterやってます。日々ビジネスのこと、経営のことを緩めにつぶやいてるので、よかったらフォローしてください。

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