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岸田新総裁のこれまでの国会発言をマッピングしてざっくり把握する

先日の自民党総裁選で、岸田文雄議員が自民党の新総裁に選ばれました。この方について私はあまりよく知らなかったため、岸田議員のこれまでの全ての国会発言を見ることで理解を深めたいと思います。

岸田新総裁の国会発言マップ

まず、国立国会図書館が提供している国会会議録検索システムから岸田文雄議員の国会発言:約1.1万件(1993年〜2021年9月末)を取得しました。それを機械処理して概念マップとして可視化したものがこちらになります。

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マップは発言件数が多いほど濃い赤色のグリッドで示されます。また、マップ上のラベルは発言が密集している箇所のキーワードを抽出したものです。

外交を主軸として教育分野の実績にも注目

早速マップを読み解いてみましょう。特徴としてはマップを斜めに横断する主軸が存在し、ここに一連の外交問題にかかるキーワードが並んでいます。岸田議員の国会での経験値は外交・国防・国際関係が主軸になっていると言えそうです(外務大臣を務めていたことからも明白かもしれませんが・・)。米中・中韓関係やロシア・ウクライナ問題など様々な国との調整ごとを幅広くカバーしているようなので、こうした分野で手腕を発揮してくれることを特に期待したいですね。

またマップ上部は「教育」に関するエリアで、2000年代前半に文部科学副大臣を務めていた時代の発言が集まっています。この分野も実績が豊富にあるようなので、総じて「外交と教育」という特に2つの面での政策に注目していきたいと思います。

「聞く力」とは調整や交渉力のこと?

総裁選後の話で、岸田新総裁は自身の特徴を「聞く力」にあると説明しています。この概念マップの対角線軸にも「対話」というキーワードが横断的に出てくることから、確かに「聞く力」をアピールするだけの経験の蓄積があるのでしょう。ただし、あくまで外交などにおける「対話」ですので、どちらかというと利害調整や交渉事に強みを持つ人という印象を持ちました。

おわりに

1万件の発言全てを読み込むことは無理でも、こうして機械的に概念マップ化してあげることで大まかな理解が進みました。勿論、国会発言だけでこの方の”人となり”を理解することはできませんが、この方が議員としてどのような経験を有しているのか大まかに理解しつつ、政治家としての志向・傾向を推察するには役立つと思います。少なくともインスタやツイッターの発信を見て為人を判断するよりはフェアかなと・・。

今回ご紹介した概念マップはウェブ上で閲覧可能な形にして個人サイトにて公開しておりますので、もしご興味があれば このリンク(外部ページ) からご覧ください。

出典・免責事項

当記事の情報は、国会会議録検索システム(国立国会図書館)をもとに筆者が独自に加工し、考察した内容となります。正しく公正な情報を提供するように努めてはおりますが、必ずしも正確性を保証するものではありません。

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