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折々の1本 -2021年5月②-

最近、道尾秀介さんの小説を読みました。

①雨ふりでミステリが無性に読みたくなったから②以前、道尾さんが、作中の情景描写は基本的に《自分が見たことがないもの》を書いて、《自分が知らない世界》に読者と一緒に入っていく感覚で小説を書いていると語っていたから、本屋さんで文庫本に手が伸びたんです。

私自身も、《自分が知らない世界》を、厳密に書くと、とてもよく知っていると思い込んでいた世界の中で《実際はよく知らなかった世界》を写真にしたいと思っています。

みなさんは最近、SNS上で誰かの写真をみて、撮影者と一緒にその世界に入っていく感覚をおぼえたことはありますか?

一緒に入っていった世界の中で、元気になれたり、楽しかったり、わくわくできたり、闇があったり、音楽があったり、夜があったりしたらいいですよね、心にしみますね。

仕事の休憩中、眠れない夜、それを見ると別の世界に入れるような写真に出会うと、今日も良い日だと私は思えます。

私自身は、最近あまり興奮する写真に出会えていません。そして1番の問題は自分がそういう写真を撮れていないことです。情熱だけはあるんですけどね(笑)

絶景と言われるような、完成された景色ではなく、人がレンズを向けてこなかった場所を撮影することに私はスリルを感じます。

そういう場所の写真って、世に受け入れられる回路に自分のプラグを差し込むだけではすみませんし、自分にとって良い写真とはなんだ?それも自分が投稿したくなるような穏やかな光景、日常絶景とはどういうものかを自分で考えなければいけない。誰かの伸びた写真のスクリーンショットという《答え=自分が見たことがあるもの》も存在しません。

(タイミングが非常にマズイ…なんでこのカッコつけた話をしてるときに渋谷の写真たちと重なるんだ…説得力…)

この夏、自分にとって良い写真とは何かを考えて、あるいはそれを見出して、自分にとって良い写真を継続して投稿したいです。

最後まで読んで下さってどうもありがとうございます。

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