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スーパー公務員は要らない その1

こんにちわ。はじめまして。

些の件です。

地方公務員退職してから、3年くらい経ちました。

私なりに公務員という職と地域と向き合って退職という選択をしたわけで、自分の中では自然な流れだと思っていたんですが、世間一般ではどうもそうは思われないようです。

今も、その退職した自治体に残って、”地域振興”とか”まちづくり”、今なら”地方創生”とか言われる活動などに関わっているんですが、たぶん世間一般ではそれも公務員の仕事だから公務員のままやればよかったんじゃないかって感じなのかなと思いますが、地域振興に繋がるような取り組みを実践して継続していくには、自分にとって役場職員という身分は邪魔なものでしかありませんでした。

3年経って役場職員時代から思っていた・考えていたことが、間違ってはいないなと実感していることも沢山出てきました。

地方公務員早期退職する人は、最近増えているのかなと思いますが、小規模な過疎自治体職員で、そのまま地域に残って起業なりしている元公務員は、そんなに居ないのかと思うので、そんな自分の話に興味持ってくれる人は、少しはいるのかなと思ったのと、私のこれまでの経験や考えてきたことを自分で整理する備忘録として、noteはじめてみました。

とりあえず私が辞めた理由を説明するのにもわかりやすいかと思って「スーパー公務員は要らない」ってタイトルにしてみました。

スーパー公務員ってもう死語になってますかね?

恥ずかしながら、私もそんな公務員を目指していた時期もありました。

でも、スーパー公務員のイメージって、実例はあげませんが、特産品のブランド化に成功したとか、公共施設に賑わいができたとか、そんなところですよね。


公務員って、当たり前ですが、フリーランスではありません。

個人の主義や嗜好で、仕事できません。

異動希望は出せますが、小さい自治体になればなるほど、希望するポスト、担当職員の数って僅かです。

その希望が通って、やりたい仕事ができて、何か特別な成果が出せたとしても、その人の抜けたポジションは他の違う公務員が受け持つわけです。

こっちの仕事はやりたくないけど、こっちの仕事ならやると言った公務員と、誰かがやりたくないと言った仕事を、淡々と的確に処理していく公務員。

役場(役所)組織としては、どっちの公務員が必要でしょうか?


戸籍は、市町村の事務として絶対に必要な仕事です。戸籍のデータ処理は、間違いの許されない、単純なようで、とても難しい仕事です。住民からは「やって当たり前」だと思われていて、間違った時に大変なお叱りを受けることはあっても、正確に処理していても褒められることのない仕事です。

特産品のブランド化は、そもそも特産品がないような自治体が沢山あり、それでも自治体として存在できます。ほとんどの住民にとって、あった方がいいけど、特産品がないと生活できなくなるものではありません。

なくても、住民生活に支障のない”スーパー公務員”がやりがちな”まちづくり”などの仕事にスポットを当てて、これがこれからの”公務員”の在り方だというような風潮が、役場組織の崩壊に繋がりかねないと危惧しています。


私個人は”まちづくり”や”地域振興”やりたいです。

某島根県内の自治体職員さんとか、素晴らしいと思います。

でも、そういった職員が活躍する裏で、日々徴税額が1円単位で間違っていないか、介護保険料をあげずに介護サービス充実させる方法がないか、細かな数字や法律などと日々奮闘している公務員が必ずいて、それらの仕事の上に成り立っているのが地方自治体です。

私は、そういった仕事が嫌いでした。役場経験約15年の内に3年くらいだけ財政という担当になりました。そういう法的根拠が重要で数字の間違いなどがないか調べるような仕事は、もうやりたくないと思い、仕事しながら”まちづくり”や”地域振興”やりたいアピールはしていたと思います。

地域のためとか言いながら、それが1公務員のエゴだという事に気付いてしまいました。ひょっとすると、私の企画立案して事業執行していったことが、バズって地域に多額の税収効果を生んだり、移住者が増える可能性があったとしても、その裏で地域の介護保険会計が悪化し続けていたら、移住者もみんな40歳になったら転出してしまうとか、そんな元も子もない話になってしまう事だってありえるわけです。

そういう人が、介護保険を担当して介護保険会計建て直せるのか疑問ですし、その人が居なくなった部署もどうなってしまうでしょうか。1人の”スーパー公務員”の存在で地域全体がよくなるイメージは私にはもてませんでした。

だから、何かのスペシャリストみたいにな職員”個人”が突出してしまうような、替えの利かないような”スーパー公務員”は要らないんです。



次回は、”スーパー公務員は要らない その2”として、予算や自治体財政の面を少し掘り下げた話をしてみたいと思います。

日本の片隅で公務員の経験を公務員じゃない立場で活かしていきたいです。過疎地域も元気になるお手伝いできればと思っているので、よろしければサポートお願いします。