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12.死ぬかと思った。

「悲報」

”寝かせ玄米生活”をはじめて4日目くらいで、悲しいお知らせが届く。”ご褒美”に設定していた新橋の和食屋さんから自粛ロックダウンが延長するようなので予約は取り消しにという連絡が入ったのだ。こればかりは仕方がない。そもそも自粛中では外食に行けないよな。自粛ロックダウンも当初のゴールデンウイーク明けからさらに5月いっぱいと正式に延期になる。まあそれも予想通りではあったんだけど。

そこで慌てて別の”ご褒美”を設定した。ネットなどで常々ご褒美パトロールはしていたので決断は早かった。奮発して京都の料亭の御重を速攻で予約。配達日は和食屋さんの予約日と変わらず13日。予定通り12日半のスケジュールは続行だ。ついでに翌日は焼肉店の牛タンとハラミの焼肉セットを設定。ダブルのご褒美がバッチリ決まって減食生活のやる気もダブルだ。

”寝かせ玄米生活”の後半戦になるとさすがに”ごま塩”より”梅干し”に頼りたくなってきてズルをした。昼も夜も梅干しを導入だ。いろんな梅干しを取り寄せたしな。

この頃からお茶にも色々と凝り出した。もう寝かせ玄米は買っちゃってあるし、あとはお茶がかなり重要になってきたのだ。カフェイン抜きが基本なので(ズルして緑茶も飲んだけど)ほうじ茶や番茶が基本なんだが味気ないのでネットで探して美味しそうなフレーバーの入ったほうじ茶を購入。ここのレモングラス入りとかカモミール入りのほうじ茶はナイス。ノーマルのほうじ茶はオレにはあっさりしすぎてるのでパンチが足されていい感じなのだ。

お茶


「ジジイ趣味」

コーヒーはロケ先で豆を買ってきたり色々試してきたが、まさか自分が日本茶の味や香りに興味を持つとは思ってもいなかった。お茶のことが気になるとさらに自分好みの湯呑みも欲しくなった。で速攻でネットでポチ。好みの食器や香りで寂しい粗食もちょっとは楽しくなるよな。しかし完全にジジイの域になってきたな。

湯呑みー

はじめる前はこれが一番キツイだろうなと思っていたんだけど、そうこうしているうちにけっこうあっと言う間に"寝かせ玄米生活”の10日間が過ぎた。


「気絶寸前」

驚いたのは11日目、回復食初日。いよいよ”具なし味噌汁”が飲める日だ。後半はとにかくあと何日で味噌汁が飲めるのかとそれだけを楽しみにしていたのだ。もちろん味噌汁は自分で作った。10日も待った味噌汁を作る儀式を人に任せるわけにはいかない。買い置きの茅乃舎だしでアゴ出汁をバッチリとって味噌を溶かしてと味噌汁を作ってる時はすっごく興奮したなあ。

そして昼から梅干しもありで、味噌汁もありのダブルだ。贅沢だなあ。  冷静に考えるとこんな貧乏くさいメニューなのにこれを目の前にして味噌汁の香りを嗅いでる時の多幸感はハンパなかったす。

玄米味噌汁

そして、一口味噌汁を口に入れた時の興奮。うまーい、沁みる〜。

っていうかヤバい。信じられないくらいの脂汗が出てきた。さらにそれから味噌汁をまだ半分も飲んでないのに心臓が超バクバクしだした。

なんだこれ?オレは具なし味噌汁飲んで死ぬのか?どうせ死ぬんだったらもう少し悪いモノがよかった。最近になって持ち帰りの”鍋二郎”がはじまっていた目黒のラーメン二郎食べたかったなあ。あれ食べて死ぬんだったらまだ文句はなかったけど、”具なしの味噌汁”で死んだら情けなさすぎるな。せめて具沢山の味噌汁にしておけばよかった・・・

本当に脂汗が超大量にダラダラ流れて止まらなくて、心臓もバクバクしっぱなし。まじで死ぬかと思った。ひと休みしながら寝かせ玄米はなんとか食べたが、味噌汁は怖くなって茶碗一杯は飲めずに残した。なんだったらお代わりしたくて多めに作ったのに。

恐るべし”出汁”。っていうか10日間の”寝かせ玄米生活”はオレの内臓をこんなに純粋な状態に変えていたんだな。おそらく出汁の成分が純粋に浄化されたたオレの体に刺激強過ぎたのだろう。バリバリのビーガンの外人に中華の野菜炒め食べさせたら味の素が入っていて気絶しちゃったとか聞いたことはあったけど、たぶんそういうことだよな。これが動物性の出汁じゃなかったらどうなったのかは謎だけど。

いままであんなに悪いモノばかり食べてきたのに・・・

夜ご飯の時はもう楽しい気分はほぼゼロで恐る恐る”具なし味噌汁”を飲んだ。まだちょっと心臓がドキドキしたけど昼のはじめての時ほどではなかった。

翌日はビビって昼飯では味噌汁なしにした。どうしても寝かせ玄米に飽きてきた時用に購入しておいた玄米の餅を焼いて醤油と海苔で食べた。(非常時ルールで玄米の餅はあり)味噌汁の代わりにお茶。

おばあさんの3時のおやつみたいだな。ところがこれが超美味かった。玄米餅はじめて食べたけど普通の切り餅より味が濃くて美味いと思う。これは発見だ。

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「奇妙なエンディング」

そして回復食2日目の夜はいよいよ味噌汁に具を投入。オーブンで茄子を焼いて焼きナスだ。焼きナスの味噌汁はオレの大好物なのだ。ついでに野菜の具の入った五目玄米という贅沢ぶり。言うことなしだ。

今回はもう脂汗も心臓もバクバクもなし。安心したが、一晩でオレの”綺麗な体”は何かに侵されてしまったっというような残念感も若干あってかなり複雑な気持ちになった。超食べたかった物を食べられて味もすごく美味しかったのに妙な気分だ。

なす

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「12日間の寝かせ玄米生活で体重は?」

そして肝心の体重の方はどうなったのか?               翌朝13日目、体重をチェックすると81.3キロ。

先月10キロくらい痩せたあと、最後のご褒美で1.5キロ増えていたので寝かせ玄米開始前5月1日の朝は84.3キロ。ちょうど3キロの減量だ。まあまあってところだろう。寝かせ玄米をはじめて1週間くらいはほとんど体重の変化はなくて、これは減量的には全然効かないなあと思っていたのだが、最後の3日くらいでイッキに2.5キロ動いた。これはちょっとびっくりした。

最新版

11日目に味噌汁で死にかけたけど、それはご愛嬌として体調はすこぶるいい。減量開始時4月1日の朝が93.3キロだから”43日目でちょうど12キロの減量”になった。まだちょっとお腹がプヨっとしてるけど。

とりあえずオレの内臓は生まれ変わったはずだ。たぶん。

そして体重3キロ以外の変化にはあと数日後に気がつくのだ。

ということでまだつづく。









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