見出し画像

絶対にまた再会したい彼女との、蔵前おもてなし散歩。

夏のはじまり。一通のDMがやってきた。

8月に東京に行くんだけど、会いたいって言ったら会ってくれる?笑

メッセージの主は、10年ほど前に難聴児を対象としたサマーキャンプで一緒にボランティアスタッフをしたお友達。わたしは宮城、彼女は秋田の大学に通っていて、わたしは当事者として、彼女は通訳スタッフのようなかたちでそのキャンプに参加した。

たった一泊二日だったけれども、周りに聴覚障害のある学生がいないのにも関わらず、彼女たちの手話がとても滑らかで。特に会話に困ることなく楽しくそのキャンプを過ごしたことが、遠い記憶の彼方にある。確か別れ際にLINEか何かを交換して、めぐりめぐってSNSでも繋がって、この夏InstagramからDMがやってきた。

ちょっとびっくりしたけれども、予定が空いていることを確認してすぐに「ぜひ会いましょう!」とお返事を。そういえば、去年の秋の終わりに「最近手話の勉強を再開したの。さんまりちゃんと手話でお喋りするのを目標に頑張るね!」なんてコメントをくれていたことを、よく覚えていたから。

よくよくメッセージを重ねると、秋田からわざわざトーキョーに出てくる日のうち一日を、わたしとのデートに当ててくれるとのこと。なんて嬉しいんだろう。トーキョーらしいところ……とあれこれ考えて、大好きな下町、蔵前エリアを案内することに。

YUWAERU 本店

集合は、お昼どき。蔵前は、浅草線も大江戸線も同じ都営線なのに、駅が微妙に離れているから待ち合わせが難しい。案の定、待ち合わせには失敗したけれども、道路を隔てて向こう側から発見できたので「向かい側にいるよ!」とメッセージを送ると、あの頃と変わらないくしゃっとした笑顔で彼女が大きく手を振ってくれて無事合流。わたしはとんでもない方向音痴なので、土地勘のある駅で待ち合わせて正解。

彼女から和食とのリクエストがあったので、寝かせ玄米がおいしいYUWAERUへ。この日は平日だったこともあって、すぐに席へ案内してもらえた。お盆を持って、食べたいメニューを口頭で伝えながら、自分の定食を作っていくスタイル。

途中、何度か店員さんの声が聴き取れずにモタモタしてしまったけれども、メニューを見ながら彼女と頼みたいものを共有していたので、わたしが困っているときはサラッと店員さんとやりとりをしてくれた。わたしたちは昨日も一昨日もいつも一緒にいたんじゃないかと思うほどに、それがあまりにも自然で。いただきますをする頃には、久しぶりのドキドキ感なんてもうすっかり吹っ飛んでしまった。

黒胡麻のお味噌汁がとんでもなくおいしかった。

この数年間のプライベートなできごとのあれこれや、お仕事のあれこれをざっと話しながら食べていたらお腹いっぱい。わたしは常日頃から手話をしながらご飯を食べることに慣れているけれども、彼女は読み取るときも自分が手話をするときも一生懸命になるものだから、途中すっかり食べる手が止まってしまっていた。手話学習者あるある。わたしは満腹で、すぐには動けなさそうだったのでゆっくりできてラッキー。

mt lab.

彼女のお仕事柄、きっとここは気にいるだろうと思って。お散歩がてら、マスキングテープの直営店「mt lab.」へ。

色とりどりのマステが壁一面に並ぶ店内がすごく好きで。案の定、彼女もとても気に入ってくれて一生懸命セレクトしていたのでパシャリ。

わたしのスキな場所を喜んでくれるの、とっても嬉しい。

カキモリ

「mt lab.」が刺さる文具好きなら、ここの文具たちも絶対に好きなはず!とその足でカキモリさんへ。広々とした店内に広がるインクと紙の匂いが、心地よいこのお店で、彼女はオリジナルノートを作ることに。

まず手に取ったのは、茜色の表紙。

表紙、中の紙とその順番、留め具の種類……。わたしも以前作ったことがあるけれど、それらを全部イチから決めてオリジナルのノートを作るのはすごく楽しくて。ワクワク選ぶ彼女をパシャリ。無事に納得の一冊が出来上がったとのこと。やったね。

おやさいクレヨンで
お野菜を描いたよ

それから、おやさいクレヨンで遊んだり、いつかは欲しい万年筆の試し書きをしたり……。

この地図、ぜんぶぜんぶまわりたいとずっと思っている。

喫茶「半月」

それからそれから。桃の季節が始まってからずうっと行きたかった、喫茶「半月」にも付き合ってもらった。

カメラを構えると撮りあっちゃうよねぇ。トプ画のショットも彼女が撮ってくれたお気に入り。

この!桃のシュークリームが食べたかったんです……‼︎‼︎

サックサクのシュー生地に、桃のクリームと桃とカスタードクリームがギュッと詰まった贅沢なシュークリーム。見た目はもちろん、めちゃめちゃ美味しくて、もうほんっとうにしあわせだった。

http://www.fromafar-tokyo.com/kissahangetsu

絶対に、また、会おうね。

美味しいシュークリームを頬張っていたら、あっという間に夕方に。トーキョーから秋田までは、新幹線で4時間。そろそろ新幹線に乗らないと。

蔵前からは日本橋を通るバスが通っているので、八重洲口までバスで移動。お荷物もあったので、乗り換えなしで東京駅に行けるのでバスは意外と便利。

この日、彼女と会うのは2回目。しかも10年ぶりだったというのに。話は尽きないし、終始笑い合っていて本当に本当に楽しかった。そして、普段は生活の中で手話者と接する機会はほとんどないと言っていたのに、相変わらず手話は滑らかで読み取りやすかったし、口の形も明瞭で会話もとってもスムーズだった。

すごいなーー。

わたしは、自分にとって必要だから手話が身近にあるけれども。仕事の傍ら第二言語として手話を勉強して「手話勉強してるんだ!会おうよ‼︎」と言ってピューんと秋田から飛んできちゃうフットワークの軽さ。そして、一緒にいて居心地の良いコミュニケーション力の高さ。

連絡が来てからバイバイするまでずっとびっくりしっぱなしだったけど、最後の最後まで「今日は楽しかったなぁ」と余韻に浸らせてもらって、いま、こうしてnoteを書いている。とんでもなく素敵なお友達と、数年ぶりに会えちゃうSNSって本当にすごいなと思ったので。

ちゃんとSNSに残しておけば、またいつか、数年ぶりに誰かに会いたいと思ってもらえたり、誰かに会いたいとメッセージを送れちゃうかもしれないから。

素敵な1日をありがとう。絶対に、また、会おうね。

この記事が参加している募集

この経験に学べ

この街がすき

見に来てくださりありがとうございます。サポート、とっても心の励みになります。みなさまからのサポートで、わたしの「ときめき」を探してまたnoteにつらつらと書いていきます。