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2023 小満 麦秋至(ばくしゅういたる)

台風がやってきて、大雨が降って、川が増水して、東海道新幹線が止まった。明日も明後日も、ずっと暗い世界になってしまうのだろうかとソワソワしてしまう。そんな夜を過ごしながら、翌日の天気予報を見ると午後からは晴れマーク。

そんなバカな。我が家は比較的陽当たりの良いお部屋なので、夕方になるまでは電気をつけなくても生活ができる。だのに、今日は一日中電気をつけっぱなしにして生活をしていたもんだから。

台風がくる。

特に、大きな台風がくるのは決まって秋のようなそんな気がしていたから。「なんだか秋のような天気だね」と呟くと「大体の世界は、秋に例えられるのよ」と君が笑う。

そういえば、この人は春の晴れ間にも「なんだか秋がやってくるような匂いがするね」と呟いていたっけね。気付いたらわたしまで、ちょっとしたお天気の変化をすべて「秋みたい」の一言に凝縮してしまうようになっていたようで。一緒にいる人の口癖って、どうも似てしまうものなのねぇ。

ちなみに「麦秋」の「秋」は、文字通り季節を指しているのではなくて、「収穫の時期」の意で当てられているらしい。パンもうどんもクッキーも大好きなので、麦の収穫はるんるんしてしまう。

本題のお茶のお稽古も、夏のお点前が始まって2回目。冬のお稽古でもさらった口伝の四ヶ伝のお点前を、今度は風炉で。

気持ちを新たに引き締めて、茶入れを清めて、茶杓を清めていく。この日のお稽古は、この清めるときに使う帛紗の扱いを中心に。

左手にあるオレンジ色の布が帛紗

お稽古を始めた頃はまっさらで折り目のついていない綺麗な帛紗だったけれども、お稽古を数年重ねてくると、徐々に折り目がついてくる。それらの折り目を辿っていくと、正しい畳み方に辿り着くので、ここ数年ずっとそれに頼ってきた。

でも、毎回正しい折り目に畳めているわけでもないので変な癖もついてしまっていて。それを見つけた先生が

「あらぁ。折り目のせいで、正しい畳み方が分からなくなってしまっているときがあるんじゃない?」

と一言。そこで、お教室にある予備の帛紗を使ってお道具を清めてみると、あんなに悩んでいた帛紗捌きがサラッとできてしまった。

そういえば、ここ最近は自分の思うコレ!という捌き方とついている折り目がちょっと違うと、折り目の方に引っ張られてこっそりと帛紗の角度を変えてその場をしのいでいたような気がする。その場しのぎって、やっぱりどこかでバレちゃうのね。

お稽古を始めて、お休みしていた期間もあったけれども、もうまるっと4年。ここにきて、帛紗にアイロンをかけて一度折り目をリセットすることに。

次回のお稽古からは、リセットした帛紗でまた気持ち新たにひとつひとつのお点前を丁寧に。おいしいお茶を点てられるよう、お稽古に励んでいくぞ。もうきっと、折り目がなくても大丈夫……なはず‼︎(笑)

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