【詩日記】 透明

透明
 
 
 君が透明になって消えたら
 わたし忘れられるのに
 触れられそうにないくらい
 月の光で透けている君に
 かわいそうなことを言った
 口から出るごめんなさいが
 透けてしまって全然届かない
 仕方がないから手を出してもらって
 その上にごめんなさいを乗せた
 ごめんなさいを触った君が悲しそうに笑った
 その笑顔が最後に見た表情になった

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?