【Rで検証】本当に物価は上がっているのか?


物価上昇のニュース

最近よく物価上昇といったニュースを聞きます。
確かにガソリンなど目に見えて上がっているものもあるような気がしますが、あくまで感覚的な話に過ぎないので、本当に物価が上がっているのか、上がっているとすると直近どの品目で上がっているのかをデータで確かめてみたいと思います。

消費者物価指数(CPI)

参照するデータは統計局が毎月作成している消費者物価指数(CPI)です。
この指数についてあまり詳しくないので、参考までにSMBC日興証券のサイトにあった定義を載せておきます。
(中身を見て初めて知りましたが、PTA会費や家賃といった品目もあり、たくさん品目があることにびっくりしました。。!)

消費者物価指数とは、消費者が購入するモノやサービスなどの物価の動きを把握するための統計指標で、総務省から毎月発表されています。指数は、全国と東京都区部の2種類あり、東京都区部は速報で集計され当月分が発表されます。全ての商品を総合した「総合指数」の他、価格変動の大きい生鮮食品を除いた500品目以上の値段を集計して算出されている「生鮮食品を除く総合指数」も発表されます。
消費者物価指数の変化をもって物価の変動を見ることができますので、消費者物価指数は、国民の生活水準を示す指標のひとつになっています。
CPI(Consumer Price Index)と略されることもあります。
https://www.smbcnikko.co.jp/terms/japan/si/J0105.html

データ抽出

Rのestatapiというパッケージを用いてデータ抽出を行いました。
コードは以下のみ簡単に取得できます。(参考にしたブログも載せておきますね)

# パッケージの読み込み
library(pacman)
p_load(estatapi)

# estatよりデータを抽出
df = estat_getStatsData(appId # 取得したappIdを入力, 
                        statsDataId = "0003427113" # 消費者物価指数が取得できるコード
                        )

# metaデータの取得
meta = estat_getMetaInfo(appId, 
                         statsDataId = "0003427113")


グラフ(品目別の長期トレンド)

品目別のCPIの時系列推移を確認します。
(品目数が多く、最下層の品目だと視認性が悪いためひとまず3階層目の品目と合計のCPIのみ可視化してみました)

やや見づらくて恐縮ですが・・・
まず総合(品目全体のスコア)では直近指数が上昇しています。
品目別にみていくと、通信は2020年頃を境に大幅に指数が下落(菅さんに感謝!)していますが、電気代やガス代などのインフラコストや、食料品などは直近指数が上昇していることが分かります。

画像1

グラフ(品目別の直近CPI vs CPI前月比)

続いて品目別に、x軸に2022年2月のCPI、y軸にその前月比を散布図に描いてみます。
上のグラフでは視認性の関係上3つ目の階層の品目を用いましたが、ここではより身近な品目にイメージ出来るよう、最下層の品目を用いてみたいと思います。

視認性の関係で全部のポイントにラベルがないですが、右上の象限で目立っているのは、ピーマン、レタス、オレンジ、あさりといったような食品関係が目出ちますね。(あさりは例の偽装が影響しているのでしょうか。。)

右下の象限にいちごが出てきているのは、季節柄で出荷が多く1月に比べて需要<供給の関係になっているからでしょうか。

通信料は2020年より下がっているものの、下げ止まりといった印象です。

画像2

さいごに

データを見てみてもやはり物価は上昇しているようでした。ただ直近の値上がりはインフラ関連(ガソリンや灯油など)より、生鮮食品が目立っているというのは個人的には少し意外でしたかね。

簡単に集計・分析確認出来ますので、何か気になったことがあれば、一次情報をたどり自分で確認していくことが重要に思います!


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