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えりょん
2024年10月28日 12:51
ふと鼻をかすめる金木犀の香りその刹那幼かった自分と 重なり合う体育館裏の 湿った土を上履きで 踏みしめて金木犀の小さな花を一緒に つまんで 採ったあの子はどうしているだろうポプリにするといいよってあの子は 言ったすぐに 消えてしまう金木犀の香りが生きなければならないと思わせてくれたそんな やわらかな 午後を思い出す
2024年10月11日 16:28
毎年夏休みに 帰省する祖母の家はじりじりと暑い暑い 京都の街で夜明けに目覚めると私は ひとりぼっちだった障子越しにもれる朝の光と遠くでないている からすの声とすぐそばで眠っている母と祖母私は ひとりぼっちだと思ったもう 帰らなくていいんだ学校の運動場も体育館裏の 金木犀の木も廊下の白い点線もピアノのお稽古ももう 帰れないかもしれない何回も電車を乗り継いで
2024年8月26日 06:26
夜が明けたけぶるような 真夏の暑さにふと 目が覚めてわたしはよるべなく 真顔になる朝焼けの今日のはじまりの合図を随分とながい間忘れていたどうしても かなわない世界が 目覚める瞬間のうつくしさ今日は誰にも会いたくないけど誰かに会いたい #詩 #詩作#ポエム#つぶやき
2024年4月26日 12:57
金色にたゆむそれは夕方が来て夜が来て闇が来て黒いこねこのようなそんなときとても 安心することに 気が付いてわたしは 事あるごとに それを せがんだ聞き分けのない子でごめんなさいいつだって気がつけば私は安心を 欲しがってた
2024年4月12日 16:03
いつか 朽ちようとも普遍は 変わらなく私のそばにありただ 過ごすことのたいくつと 素敵は時々 空虚をみるトルコ ブルサにて
2024年4月8日 17:40
宇宙の 香りが微かに したあの人の足跡をたどってここまで きた扉を開けた時の苔むしたような宇宙の 香りが微かに した
2024年3月28日 11:14
日没に 冬のおわりを 告げる 匂いが 目前をかすむざわざわと くすぐったいような包み込むあなたはとても 柔らかく突き刺す春の日の 風だった
2024年3月23日 16:06
遠く遠くの大きな大陸の端の小さな漁港でわたしは船に揺られているうみねこのなく声と潮騒だけ船を降りたらきっとアイスクリームを食べようとびきり大きいのをとびきり甘いのをとびきり色鮮やかなのを3つ食べよう楽しくなるとそれでいいんだときおり 意味を考えるそれはとてつもなく 無意味なこと
2024年3月17日 15:19
ここで待つしか すべがない約束は 果たされないことを私は 知っているそれでもここで待つしか すべがない心細くて 泣いてしまいたいいつものようにひとりだけど映画のワンシーンみたいじりじりと つま先が雨に濡れて冷たくなってもそれでもここで待つしか すべがないいつものようにひとりだけど
2024年3月17日 15:13
あっという間に指先から流れていったわたしは大地を踏みしめて誰かの代弁者なのだと思い込んでいるあっという間に指先を伝って流れていった
2024年3月15日 14:33
さかなが はねたときみたいに何かが 奥ではじけた左手に持ったコーラの空き缶が重い私を ある場所へ私の ある場所へ生ぬるい風が吹いているこのままでいいけどこのままではいられない #詩 #詩を書く#詩作#ポエム
2024年3月13日 15:42
こんなふうに笑ったことなんてなかったって、あなたはありきたりな言葉で私を まどわせる遠すぎるあなたはどんなにそばにいたところで距離をはからずにいられない私をさらってゆくことをいつだってできるからと 余裕ぶった笑みで押し返すさよならを 何度経験すれば あなたに 触れられるんだろう #詩 #詩を書く#詩作#ポエム
2024年3月12日 18:14
日が長くなって一日の終わりが 遠いときざわざわする鼓動を飲みこむでもなく 飲みこんで臆することなく意気込むことなくこの 蒼い時間を過ごせるようにわたしは なりたい #詩 #詩を書く#詩作#ポエム
2024年3月6日 20:16
苔むした 青い匂いが近くで 談笑する見知らぬ初老のあの人をつかまえようとした未来は夢うつつで柔らかいままだ #詩 #詩作#詩を書く#ポエム