3-0 “愛人同居”対策は「上の子ファースト」

ここから、第2子育児開始の第3章に入ります。

「上の子ファースト」(私命名、上の子を優先して)の呪縛に陥り、よき母を演じようと吸い減っていく様子を綴っていきます。


●早々の「混合」宣言

 無痛分娩だったので、出産の時に長時間陣痛に耐えたり叫んだりいきんだりがないので体力の消耗も第1子の際より激しくなかった。


今回は「おっぱいポリス」との戦争はこりごりなので、バースプランにも「混合でいきたい」とはっきり明記しておいた。


経産婦だから、もうお乳開通!みたいなのんを期待したがやっぱり出はよくない。というかやっぱり全然でない。ちょっとは落ち込んだが、もう同じ轍は踏みたくない。

見回りに来る助産師さんたちにも、淀みなく言った。

 「私も、最大限の頻回授乳、頑張ります。初乳もしっかりあげたい。ただ、私、元々おっぱいの出が悪いんでミルクを足してください。上の子もいるので、この入院は体力の回復に重きを置きたい。ちゃんとオケタニにも自ら通う意思があります。たぶん完母に持っていくのは無理でしょう、というか母子分離(ひとに赤ちゃんを預けることができない)ができずに、2人育児でつぶれたくないので『混合』で行きます!」


 第1子の日本総本山的母乳推進総合病院の話をしたら、みんな「噂には聞いていましたが、それはすごい。トラウマになりますよね」と笑ってくれた。


●新生児と「5時に夢中」を見られる幸せ

 体力回復第一だったので、部屋は個室。赤ちゃんが起きているときは、なるべくおっぱいを吸わせて、そして一緒に寝る。ネットで検索とかしない。


前回はそんな余裕全くなかったのだが、今回はテレビを見たりしていた。

 

「あぁ、こういうひとり時間、それからルイ(下の子の名前)ちゃんとべったりできるのもこの数日だかぁ」なんて浸っていました。


午後5時からのMXテレビ「5時に夢中(通称・ゴジム)」のOP曲 ジャクソン・ファイブの「I Want You Back」とともにオープニングを見たときには、あぁ、第1子の育休中見ていたなぁ。育休明けてからは、この時間はいつも会社から急いで帰宅中か、第2子の産前休の時は保育園のお迎え行って帰宅して上の子と遊んでいるる最中だったし。隣には可愛い新生児。そして脱力のゴジム。なんて幸せな時なのだとしみじみしていたもんだった。


●“愛人と同居”対策は「上の子ファースト」

 退院の日。どうやって上の子を新生児に対面させるのか、ドキドキだった。他の入院中のママのお見舞いにきた上の子が、帰りたくない!と廊下でギャン泣きしているのを何度か見たし、預けている義母にも苦労をかけたくない、と家族電話会議の結果、入院中は見舞いには来てもらわないことにしていた。


 先輩ママから

 「とにかく両手を空けておくように!」とアドバイスをもらっていた。

 「上の子からしたら、自分の愛している夫が、いきなり、“愛人”連れて帰ってきて、同居だからっていうようなものだから。赤ちゃんを抱っこして対面とかやめておきな。赤ちゃんはベッドに置いた状態で、それでまず上の子を抱っこしてあげて、様子を見てから赤ちゃん見てみる?と促すべし!」

 実践した。


 夫に連れられて来た上の子。「おかあさーん」と入ってきて、まずハグ。「お母さんがいない間、よくばあばのいうこときいていい子にしていたね(実際には、2歳児のイヤイヤぶりを発揮して「お母さんに会いたい」など義母に刺さる言葉もなげかけ、かなりて手を焼いていたのは聞いていた)」とめちゃくちゃ褒めてあげた。


そうしてたら、あちらから「ルイちゃんだ、可愛いね。」と指つんつん。ほぉっと胸をなでおろした。そこからも、帰宅のタクシーでも、赤ちゃんは夫、上の子は私が抱っこか手をつなぐ、などの徹底した「上の子ファースト」。


 帰宅しても授乳以外はなるべく上の子と接する時間を多く、またその時はニコニコの笑顔でいようと頑張っていた。


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