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すなへび図書館

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2020年5月の記事一覧

村田沙耶香『コンビニ人間』書評

村田沙耶香『コンビニ人間』書評

2016年の芥川賞受賞作である。芥川賞作品にしてはポップなタイトルで文章もとっつきやすく、売上は100万部を超えた。

何を描いているのか表面的なとっつきやすさとは裏腹に、個人的にどうもすっきり読み下せず、読了した後も結局何の話だったのかよくわからない。リアリティは感じるものの、解題ができないまま自分の中で数年間整理がつかない状態だったのだが。最近noteを書くモチベーションが高まっているのでこの

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樋口一葉『十三夜』を読む

樋口一葉『十三夜』を読む

樋口一葉というのは、現代においてはどちらかというと偉人、歴史上の人物として扱われており、同時代の作家、例えば夏目漱石や正岡子規のような文豪と比べて、あまり読む対象として選ばれていないような感覚がある。

私も恥ずかしながら通しで読んだことがなかったが、旅行中の暇つぶしで買ったロバート・キャンベル編『東京百年物語』の中に「十三夜」が収録されていたのを読んで、衝撃を受けた。文章のリズム、一晩の出来事を

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