見出し画像

中小企業が成長しない理由

日経新聞記事


2024年4月10日の日本経済新聞朝刊に以下の記事がありました。

2頁「迫真:畏敬の企業集団SBI」
企業文化を継承するのは新卒社員だと考える北尾会長兼社長は、SBIの新入社員に隔週でリポート課題を求める。
テーマは、「NISA口座を増やす施策は?」
「ウェブ3.0の事業を考えよ」など。

14頁「サイバー、知財の特命部隊」
「中長期を見据えて強いIP(知的財産)を作る特殊プロジェクトをやろう」
サイバーエージェントの藤田社長は、役員会議で幹部にこう切り出した。参加者から異論は出なかった。

新しい事業を考える


予備校教師であり「今でしょ」でおなじみの林修先生が
仕事は「創造と解決」であると話していました。

創造とは新しい価値を生み出すこと。
解決とは今ある問題を正常化することです。

日経新聞記事のSBIとサイバーエージェントは新しい価値を生み出すという「創造」に力を注いでいます。
「解決」は現場の力に、ある程度任せているのでしょう。「創造」にどれだけ力を注ぎこめるかが会社を大きくするかどうかの分かれ目です。

中小企業が創造に力を注げない理由


創造に力を注ぐには、日常の「業務」や「解決」という仕事を誰かに任せなければなりません。事業を運営していく過程ではどうしても「業務」と「解決」は発生します。
大企業ならば社員がたくさんいるので、誰かに任せることは可能です。
しかし中小企業は社員が少ないのでどうしても上の役職の人がそれらの仕事をやらなければいけません。
しかも中小企業における上の役職の人のほとんどは、「業務」や「解決」の実力を認められて上の立場になっています。
なので業務をすることが好きですし、現場で問題があれば「私の出番ですね」と喜んで問題に飛び込んできます。
そうです。上の人たちが「業務」と「解決」という仕事を手放さないので、だれも「創造」に対して力を注ぐことができません。その結果、中小企業は新しい価値を生み出すことができず、成長することができません。

中小企業が成長するためには

上の役職の人は、自分の本当の仕事をもう一度考え直さなければなりません。「業務」や「解決」は現場に任せて、自分がやるべき仕事に力を注ぐ必要があります。
でも、いままで「創造」という仕事はやったことがないですし、「創造」という仕事に取り組んでいる社員を見たことがありません。ですので、どんなことをやればいいのか困ってしまいます。
何もしていないようにも見られるので、「あの人はサボっているんじゃないか?」と陰口をたたかれるのも気になります。
たくさんの今までの社内における常識を覆さなければなりません。しかも上の立場の人から変わっていかなければなりません。かなり大変なことですが、中小企業が成長するかどうかの大切な分岐点になります。

この記事が参加している募集

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?