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宇宙ドラゴンとモルダバイト その3

さて、前回までで悲しく愚かな少年と献身的なドラゴンの経緯を書いて来ましたが、この記憶の癒しに役に立ったのがモルダバイトだった。

この経験から少し経って、懇意にしていたクリスタルショップのオーナーからモルダバイト入荷のお知らせを受け取った。

宇宙的なワークやったばっかりだしな・・・。
そのくらいの軽い気持ちと、オリーブグリーンの深い色味が深い癒しを与えてくれると聞いたことと、何となく惹かれただけでモルダバイトのふっくらとしたタンブルを入手することにした。

モルダバイトが手元に届いた時、ショップの方から「エネルギー酔いするから瞑想をするならブラックトルマリンを一緒にセットで使って下さい。」そうメッセージが書き添えられており、ちょっとドキドキしながらトルマリンとモルダバイトを手に瞑想に入る。

エネルギー酔いは、特に感じない。
そのまま瞑想を深めて行くと、とても平和的な光景が広がっていた。

例の少年と、隣にはドラゴン。
その風景はどこか牧歌的で、夕暮れが迫る美しい光景を二人で眺めている姿だった。

美しい自然あふれる田舎の、世界がピンク色に染まる時間。
それは過去の再現記憶には決して出てはこなかった穏やかな世界で、

そのまま二人はまるで恋人同士の様に肩を寄せ合って、頬を寄せ合って、
夕暮れの迫る茜色の世界をあちらへと延びる小路を歩んで行った。

あぁ、これはきっと私の過去がこのモルダバイトによって書き換えられているのだろうと感じる。

それはまるでタイムラインの書き換えが起こったかのような、まったく別のシナリオを選択し直す様な癒しだった。

モルダバイトの癒しとは、こんな形で起きるのか!!!!!

瞑想から戻った私はあっけにとられつつ、
深い罪悪感や怒りを手放すことが、こんなにも簡単に出来るというモルダバイトの持つ威力を初めて知ったのだった。


私たちの持つタイムライン。
これはいくつにも枝分かれした多層的な世界が幾万と存在しており、
私達はそのたった一つの現実を、いくつもの分岐点でチョイスしているに過ぎない。
だからほんの少しだけ、ちょっとだけその選択が変われば別の世界、別の現実を選ぶことにもなり得るのだろう。

親友のドラゴンを殺してしまう現実を選ぶか、親愛と共に穏やかな世界で生きることを選ぶか。
過去の私もどこかでその選択を行っていたワケで、モルダバイトはそんな古くて遠い時間軸をほんの少し、修正してくれたのだろうと思っている。

ちなみに多層宇宙の時間軸では過去現在未来も多層的であって、直線軸で過去から現在、未来へと時間が流れているのは地球のみ、3次元空間の特徴だと言われている。

意識の世界には過去も現在も未来も同時並行的に存在している。
だから私たちの感覚ではとてつもなく古い時間の記憶に思える出来事でも癒すことが可能なのである。


この話にはもう少しだけ続きがあって、
今を生きる私のもとにはケケと言う黒猫の相棒がいるのだが、
こやつがあの古代宇宙大戦時代の相棒であったドラゴンのスピリットだと気が付いたのは、数年前のことである。

エジプト香油というとても特殊で濃密な香りの作用で、とある冬の朝、明け方ベッドに入って来てゴロフミを始めた黒猫を腕に抱きつつ、夢うつつの中私はとても久しぶりに古代宇宙時代のドラゴンライダーの記憶のことをぼんやりと思い出していると、

ハッ!!!!!! 

あのドラゴンて、ケケじゃん!!!!!! 

と、突然閃きがやって来たのだった。

ケケが私達夫婦のもとに、妹の三毛猫と一緒に来てくれて早10年。
それなのに、今まで全く気が付かなかったというのも呆れる話である。

この話には証拠も根拠もまるでないから、信じる信じないだけの直観的なお話ではあるのだが、私にとっては真実であり、大昔に離れ離れになってしまったスピリットでも、こうしてまた出会えるのだと教えてくれたお話でもある。

輪廻転生を繰り替えす私達の魂は、別れが来てもまたきっと、どこかで出会える。
ケケもやがては私よりも早くまた虹の橋を渡ろうとするかも知れないけれど、それでもまた、きっとどこかで会えるのだと。

過去、現在、そして未来。

愛で繋がるスピリットたちは、いくつもの輪廻を繰り返しながら出会ったり離れたり、その軌道を交差させるのだろう。

その一端、一つのポイントが今という時間に過ぎないのだと考えたら、大昔のファンタジー的お話も今の自分と地続きなのだと気が付くことが出来る。

大いなる宇宙の揺らぎの中に揺蕩うスピリットが自分なのだと気が付いた時、抱かれる世界があるのだと気が付いた時、その気づき自体が癒しとなる。

永久の時間を愛と共にあるのが私たちのスピリットなのだと。


宇宙ドラゴンのお話はこれにて。
また次回は別のお話をつづります。


橙香


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