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本業:営業 副業:蕎麦職人という選択

「今年の誕生日プレゼントは蕎麦職人の資格です。」
29歳の誕生日を迎える私、浅野の元に知人Mから連絡がきた。
私は頭をフル回転して考えた。
私、蕎麦職人になりたいなんて言ったことあったっけ。。。。?
いや。どう考えてもない。
絶対ない。
誕生日は蕎麦職人の資格やて⁈
そんなプレゼント聞いたことない。

浅野「私って蕎麦、好きだったっけ?」
知人M「前にさ、ラーメンの湯切りがしたくてしたくて震えるって言ってたやん?でもラーメンの湯切り体験ができる所なんてなくてさ。誕生日にラーメンの湯切りさせてあげたかったんやけど。。。。ごめんな。蕎麦で我慢してや~」
確かにラーメンの湯切りがしたくて震えていた時期はあった。
そもそも、誕生日プレゼントにラーメンの湯切りを用意しようとしてたことに驚きだ。
知人M「でもさ!ラーメンの湯切りだと何の資格にもならないけど蕎麦職人の資格なら履歴書に書けるで!それに営業の仕事してるやろ⁈ お客さんに手打ち蕎麦、振る舞ったらめっちゃ喜ばれるんちゃう?」
そりゃそうだ。ラーメンの湯切りができますとは履歴書に書けない。

浅野「ありがとう。実は蕎麦職人になりたいと思ってたところだったんだ。」

ということで蕎麦職人の資格を取るため蕎麦道場へいってきました!
蕎麦職人の朝は早い。8:00集合。
修行の流れはまず5割蕎麦・6割蕎麦・7割蕎麦・8割蕎麦・茶蕎麦・蕎麦搔を打ち茹でる。そして蕎麦の知識や歴史を座学で学び 師匠から認められることができれば資格が取得できます。
まずは蕎麦職人になりきる為、はっぴを着ます。

パッピ

この時点で、おや?こんなはっぴ着て楽しいな~るんるんって感じで資格とれるんかいな!と不安になってきます。
8:30 修行開始
①こねこねしていきます。
蕎麦は水分量が命なのです。
水分量は何割蕎麦にするかやその日の湿度によって変わります。
こねているとどんどん乾燥していくので時間との戦いです。

こねこね

②生地を伸ばしていきます。
これがほんまにしんどい。
手も痛いし、腰も痛いし、なんなら全身痛いし、なんか頭痛もしてくるし。

のばし

③そして蕎麦打ちと言えば!切る作業ですよね!
同じ細さに永遠と切っていきます。
これは何度も何度も繰り返して身体に叩き込みます。

切る

④茹でる。 生蕎麦の茹で時間は大体30秒~1分。 完成。
これを5回繰り返します。

はい。地獄です。

はっぴ着てハッピー&ハッピーってやってた時、
「こんな感じで資格取れるんかいな~」なんて思ってました。
上にスクロールしてこの記事を読み返してみましょう。
確かに書いている。
浅野、完璧に完全になめてましたね。
蕎麦なんてただこねて切るだけやろ!って。
いやいやいやいや。
跪いて全世界の蕎麦職人に感謝したくなるくらい
蕎麦打つのって大変なんですよ!

1回の蕎麦打ちで大体8人前くらいできるのですが
(浅野は細く切れず5人前くらいになってましたが)
5回同じ工程を繰り返して1人で40人前を作ります。
1回目は師匠が手取り足取り教えてくれましたが
2回目からは基本教えてくれません。質問すれば返ってくるくらい。
3回目からは「違う!」「もっと早く!」「力入りすぎ!」「姿勢が悪い!」なんてバンバン怒られます。
怒られるのが苦手な方だったら泣いちゃうんじゃないかしら。。。?と思うレベルで怒られます。
修行ですからね。
修行ってそういうもんですからね。
怒られると燃えてくる浅野はスイッチが入りました。
やったろうやないかい!
浅野は4回目の蕎麦打ちで全く喋らなくなり
3回目までは知人Mに合わせて一緒にやりましょうね~
わいわい、きゃきゃきゃという感じでしたが
浅野、スイッチ入ってしまったのでね。
もうこうなったら誰にも止められません。
知人Mをおいてどんどん飛ばしていきます。
蕎麦打ちは、早さが肝心なんでね。
そんなちんたらやってたら乾燥して美味しい蕎麦なんてできやしないのですよ。
黙々と蕎麦を打ち続ける浅野。師匠も指導に力が入ります。
浅野はそんなやり取りの中、 元師匠であった演出家蜷川幸雄氏との
関係を思い出していたのです。
※浅野は元役者でして演出家蜷川幸雄氏の元で灰皿投げられておりました。 (蜷川さんが禁煙してからはパイプ椅子)
詳しくはこちら↓

蕎麦を打ちながら
「ああ~蜷川さん!出会った時は18歳でしたが浅野は今日、29歳になってしまいました。
29歳、蜷川さんに恥じぬよう真面目に蕎麦を打っております。」
なんてしみじみしてしまいました。
満身創痍で40人前の蕎麦を打ち終わり実食。

実食

あかん!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
全然!あかん!
蕎麦の太さがバラバラやし、ちぎれてしまう蕎麦もある!
こんなんじゃ、あかん!
蕎麦ってのは美しくないとあかんのや!
蕎麦ってのはな芸術なんや!ね!師匠?!
私は完璧にストイックモードに入ってしまいました。
師匠 「いやいや!浅野さん、とても蕎麦打ち上手でした。
それに手打ちですからちょっと太さがバラバラの方が愛嬌がありますよ!」
愛嬌!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
蕎麦に愛嬌なんていらんやろ!!!!!!!!!!!!!!!!!!
なめとんのか!!!!!!!!!!!!!

【現在の浅野の声】
私の悪いところだと思います。ストイックというか変に頑固なんです。
完璧主義というか、やるからにはちゃんとしてないと気が済まないのです。そこんとこどうにかしたいと思ってます。今後に期待。
師匠 「浅野さん、もっとやりたいとの事でしたら今日は1日資格取得コースでしたが定期的に習い事として蕎麦打ちを学べるコースもありますよ。
検討してみてください。」
浅野「入会しま
知人M「ありがとうございます!検討します!」
その後は、座学で蕎麦について学び。
めでたく師匠に認められて浅野も知人Mも資格取得できました。
後日、名刺が届きました。

名刺

サンクチュアリ出版営業としての名刺とともに蕎麦職人としての名刺も持ち歩き、ご挨拶させて頂きたく存じます。
【後日談】
打った40人前の蕎麦はお客様へ贈らせていただきました。
一部の方からぶちぶち切れてしまったよと感想?クレーム?愛のムチ?を
頂きましたが。。。
喜んでくださったのではないかと思います。きっと。

知人Mが用意してくれた最高の誕生日プレゼントでした。
蕎麦打ちの習い事はしませんが、これからも蕎麦打ちはしていこうと思います。
世の中が落ち着きましたら、サンクチュアリ出版にお客様をお招きして
浅野が蕎麦を振る舞う会をしたいと企んでおります。
楽しみにしててください。
それまでにレベル上げておきますので☆

サンクチュアリ出版 営業部 浅野望
2022年1月 サンクチュアリ出版 入社。
趣味はボルダリング。
いつかサンクチュアリ出版でボルダリングの本を出したいと思い
編集さんを口説く日々。

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