見出し画像

…思春期女子の一大事なお悩み事【#青ブラ文学部】〜おならより、お腹の音の方が全然いいよね〜

-静寂を破る放屁の音が部屋中に響き渡った。

もし↑これだったら、当時の私は生きていけないな、と私は改めて…一番最悪な状態を思い浮かべ、ゾゾゾッと鳥肌が立った。


中学3年の夏休み、
最初で最後の…塾の夏期講習に私は参加した。
あの当時、成長期だからなのか、思春期だからなのか、
腹の虫、お腹が鳴る音にかなり悩まされていた。
これとの戦いは、中学1年位からだったかもしれぬ。
中学3年は…かなりピークを迎えており、
昼前の、シーンとなっている授業は、
毎回地獄…のようだった記憶がある。
勿論、腹の虫に耐える、あの時間だ。
昼12時までの15分は、(たまに30分は)
何時間にも思える…耐え難い苦痛の日々だった。

まさか、夏休みにもこんな思いをするとは思わなかった。

静寂を破る放屁の音が部屋中に響き渡った。
より
静寂を破る腹の音が部屋中に響き渡った。

ならば、
俄然、
-静寂を破る放屁の音が部屋中に響き渡った。
の方が、中学3年生のうら若き乙女の所業としては、最低最悪、生きていけないもっとも恥ずかしいもの、
であるのではないだろうか。

だから、
静寂を破る腹の音が部屋中に響き渡った。
くらい、放屁 に比べたら、なんて事はない、
誰にでもあるよね、可愛いものだ、と。
中学三年生の
思春期の少女がしにたいほど悩むならば、
絶対に、放屁 の方が 生きてゆけない…

そう私は、夏休みのある日の夏期講習時、
かなりのビッグウエーブ(腹の虫)を迎え…そのための飛び道具?甘いポカリスエットを
何度飲んでも、腹はちいとも満足してくれず、
もう、かなりのあぶら汗で腹を抑えるのも
むなしく…

-静寂を破る腹の虫が部屋中に響き渡った。
をかましたのである。
しかも、きゅるるるる〜なんて可愛いものではなく、
グゴをッ ぎゅるるるううう〜…
なんて、
地獄の底から沸き上がって来るような 

でございました。

個別塾の、四人しか居なかった、あの狭い空間、
しかも、他三人は皆男子で… 私と同じクラスの面白男子も真後ろにいた。

私は、額のあぶら汗を拭い…
-終わった…
と思った。
これは、しばらくからかいの話として、
語り継がれる格好の話になるのではないか、と。

そこから先はどう帰ったかも定かではなく、
記憶にないが。
しかし…彼の温情だったのか、
少しの良心…お情けだったのか、
○川さんが、夏期講習の塾で
盛大に腹の虫が響き渡ったんだってよ、
という噂話は一切なく、
話題にも上がらず、終わったのであった。

本当に私の学生生活は…
腹の虫との恐怖の戦い、だった気がする。
気にすれば、気にするほど、
腹の音、腹の虫が気になり…
何にも喋らない、無口な○川さんで通っていた私は、この大音響の腹の虫には悩まされた。
殆ど、大音響にはならず、
腹を抑えると、すかしっ屁みたいなグギュルル…
くらいが殆どではあったが、
あの小さな個室のプレッシャーには、いたいけな少女の腹は…耐えられなかった。
後にも先にも…あの大音響は、忌まわしい記憶は、あの時だけ、である。

高校時代もずっと腹の虫に悩まされるも、
女子高に進学した私は、
2時間目の休み時間に、毎日おにぎり🍙小さいの二個を持参をし、4時間目の静寂の教科の時間に備えていた。毎日、である。
体育会系の部活や通学を自転車の女子生徒は、
おにぎりを食べていた人もいて、
中学時代よりは、ハードルが低く、
早弁…ならぬ早おにぎりを食べることが出来た。
それでも、たまにビッグウェーブに悩まされたのである。精神、心理的な何か、もあったのではないかと思わざるを得ない。
あの当時は、土曜も半日授業があったので、
土曜もである。
と思ったが、それは中学三年生までで、
私立女子高校だった母校は、
土曜は早く休みを取り入れていた気がする。
少なくとも、週二くらいは、土曜が休みだった記憶がある。
かなり嬉しかった。
腹の虫に悩まされなくて済む、のだから。

1564字

山根あきらさんの企画にひさびさに参加させて頂きました。
放屁より、放腹の音、の方がマシ、なのではないかとその当時考えることが出来る、柔軟な頭であったなら。いや、最悪な事態をいつも考える癖があり、考えていたかもしれません。
腹の虫より、屁の方が、思春期女子には
耐え難い苦痛であると。
少し長くなりました。。
もう一つ、エピソードを思い出しましたが、
またの機会に。


この記事が参加している募集

眠れない夜に

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?