見出し画像

20代で出会った本が、フリーランスの今こそ必要な本だった

今回はnoteのテーマ「人生を変えた本」から。
私にとって人生を変えた本は、20代の頃に出会った「抜擢される人の人脈力」という本。

本を買ったのは、社会人3年目のころ。自分で言うのもだけど、当時は仕事を覚えて、取引先も社内でも良い人間関係に恵まれて、わりと充実した社会人だった。仕事をし、お給料がもらえ、やっと一人前になれたような気がしていた頃でもあった(その後育児でボキッと打ち砕かれたけど)。

そんなときに、仕事帰りに立ち寄った本屋さんでこの本と出会った。

タイトルからすると、ライバルやまわりをのし上がって生き抜くようなサバイバル術に見えるが、パラパラと前書きを読んで、そういった目先の短い本ではない気がして買ってみた。それから15年たったいま、この本が私にとっての指針になっている。

本屋さんで平置きされていた記憶があります

簡単に解説すると、この本は、著者である岡島悦子さんが、海外MBA留学やマッキンゼー、グロービスでのキャリアで得られた経験や、まわりの抜擢されキャリアアップしていく人たちをもとに、人脈でキャリアを構築する「人脈スパイラルモデル」をまとめたものである。
と書くとやっぱり薄っぺらいビジネス本に聞こえてしまうが、何度も言うとおり、目先のキャリアで成功させるための短期的なノウハウ術ではなく、長い人生を豊かにするための生き方や、人との関わり方を考えさせてくれる本だと思っている。

岡島悦子さんのプロフィールはこちら。


人脈スパイラルモデルを少しだけ紹介すると、次の5つのステップがある。

Step1:自分にタグをつける(自分が何屋なのか訴求ポイントをはっきりさせる)
Step2:コンテンツを作る(「お、こいつは」と思わせる実績事例を作る)
Step3:仲間を広げる(コンテンツを試しあい、お互いに切磋琢磨して、次のステップを共創する)
Step4:自分情報を流通させる(何かの時に自分を思い出してもらうよう、種を蒔く
Step5:チャンスを積極的に取りに行く(実力以上のことに挑戦し、人脈レイヤーを上げる)

岡島悦子著「抜擢される人の人脈力」東洋経済新報社より引用

当時会社員だった20代の私にとって、この考え方はとても新鮮で、読みながら参考にしたいと強く思った。けれど当時の自分は、この「人脈スパイラルモデル」をどう実践すればいいのか見当がつかなかった。会社員だった自分は、会社員としてキャリアを作ることを考えたときに、どう落とし込めばいいのか分からなかったのだ。それでも、折に触れて何度も読み返し、自分なりにメモをまとめて手帳に挟み、持ち歩いていた時期もあった。

その後、出産、育児、ジョブチェンジがあり、本のことは忘れていた。フリーランスになってしばらくした頃、ふとこの本を思い出し、やっとこの5つのステップが腹落ちした。

本をインプットするために当時4ページのメモ書きにまとめたもの


フリーランスをしていると、自分が何者なのかを考えることは多い。それを自分で発信していく”種まき”が大切だ。そしてチャンスがあれば、全力で飛び込みたい。
そうして挑戦した結果、ただの野菜ソムリエから食材や料理を扱うフードライターへと、少しずつジャンルの幅を広げた。SEO記事からインタビュー記事、撮影、動画制作へと、できることを増やしていった。出会った人たちがポジティブで向上心が高く、新しい挑戦を続けているのも、自分の刺激になっている。

そうやって小さくもステップを実践してきたけれど、今回改めてメモを読んで、現在のタグが今の自分に適切か、新しく盛り込めるコンテンツがあるか、振り返りとアップデートが必要そうだ。この本で書かれているように、アップデートを重ねて、自分のレイヤーが少しずつ上がっていけたら嬉しい。そんな自分のやってきたことを振り返るために、この本はこれからも手元に置いておきたいと思う。




#人生を変えた一冊

この記事が参加している募集

人生を変えた一冊

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?