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3か月

先日読んだ日経新聞土曜版の別刷り。
「元気の処方箋」というコラムを執筆されていたのは
神田東クリニックの高野知樹院長。
タイトルは「環境の変化 どう乗り越える」であった。

中でも考えさせられたのが、人の環境への適応期間。
私などせっかちなので「なるべく早く適応せねば」と
躍起になる。しかし高野氏いわく、

「一般的に約3カ月を要する」

とのこと。

「ええ?そんなに長いことかけて良いの?」

これが私の反応だった。私の場合、

*早く慣れて新しい日常を体にしみこませねば

*ルーティンを作ることにより、細かいことに
緊張しないようにせねば

*自分が頑張れば異空間には最速でなじめるはず

と言い聞かせながら今まで生きてきたのだ。
理由としては、おそらく「通訳」という今の仕事が大きいと思う。

通訳業の場合、毎回現場が異なる。
国際会議でもせいぜい同じ会場で数日間。
それが終われば明日はまた別の業務、という具合。
よって、じっくりと現場環境になじんでいくのではなく、
「現場入り→通訳環境を整える→通訳をする→撤収」
を連日おこなっているのだ。
ゆるやかに慣れていくのとは正反対。

「なるほど~、だから切り替え力は身についているけれど、
ぐったりーとなる仕事なのね。」

妙に納得してしまった。

高野院長は環境への適応について、以下の3つを
勧めておられる:

1.「数カ月かけて慣れていこう」とのんびり構える

2.自分がエネルギーを注ぐべきことを取捨選択
(すべてに全力を注がなくて良い)

3.相談相手を探す

とりわけ誰かに「話をする行為そのものが
自身の頭の整理を促してくれる」と締めくくっておられた。

(日本経済新聞2022年5月28日土曜日)

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