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人類が“それ“に飼われ始めたのは一体いつからだったのだろうか。食物連鎖の頂点に立つ者の淘汰が始まる。

「食糧人類」 原作・蔵石ユウ/漫画・イナベカズ/原案・水谷健吾 全7巻PAKU★★★★★ POKU★★★★☆ BLACK★★★☆☆

学校帰りのバスで眠りに落ちた主人公。目を覚ました先はどこかの組織だった。ある者は餌として太らされ、ある者は餌を生むために性行為を繰り返す。人類が家畜として扱われている。

運良く薬の効きが悪かった主人公は、そこで出会った仲間たちと脱走を試みる。そして、それと同時にことの真相へと近づいていく。

とにかく出てくる人出てくる人、ぶっ飛んだ人が多い。頭のネジが外れていたり、すでに人としての境界線を凌駕していたり。それでも共に歩み、出口を探してもがいている。

設定がきちんとしていて、物語の進み方にも迷いがない。絶望しかない世界観の中、少年たちはどこか楽観的で、コミカルな面も覗かせる。終わり方も良い。

ただ、「普通の人」の登場が極めて少ない。そういう意味では嫌いな人は嫌いだと思う。癖のある作品。

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