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4.醒めない

1st アルバム 『サミュエルゴールデンベルグ』

について3人で制作の背景を振り返りました!!

今回はアルバム4曲目の『醒めない』について語ります。





-学生会館


K(Ba)      : 『醒めない』の元になるデモのタイトルは『学生会館』だったね。

A(Vo,Gt) :  M(Gt)くんがオケを作ってきてくれて、そのときもう既に『学生会館』だったよね。どんな背景があったんだっけ?

M(Gt)     : あの時、又吉さんの『火花』が実写化されてるのを見て、その主題歌の『浅草キッド』がすごい刺さったんだよね。夢を諦められない気持ちとか、初期衝動のまま突き進みたい気持ちとか色々湧き上がって来てさ。自分たちのバンド活動に置き換えた時に、俺らのスタート地点は『学生会館』でのサークル活動だったから、初期衝動の原点として『学生会館』っていう仮のタイトルにしたんだ。実際A(Vo,Gt)も歌詞に『学館』って入れてくれたと思うけど。

A(Vo,Gt) : デモもらって、タイトルと空気感からメロディも歌詞もすぐ浮かんだんだよね。最初からみんなが共通認識もって取り組めたからなのかな?結構仕上がりまで一瞬で駆け抜けた曲だったよね。その後のK(Ba)くんのリズム隊もかなり早く完成してたと思うし。

K(Ba)      : 俺も聞いた瞬間すぐベース思いついてさ、この曲は全然苦労しなかった。こういう曲にしたいなってイメージはみんな近いものが見えてたと思う。メロディも歌詞もイメージしたものといい意味で一致してた。

A(Vo,Gt) : 歌詞は最後にM(Gt)くんから、"変われないほど変わった僕を変わらず君は笑うのかな" と "切った一弦"って歌詞のアイディアもらったんだよね。自分じゃなかなか思いつかないし、考えてもらえたからこそ堂々と歌える攻めの歌詞って感じがして、かなり気に入ってる。

K(Ba)      : そうだったんだね。この曲の歌詞結構好きなんだよね。やっぱ"切った一弦"は、授業を切った"一限"とかけてるんだよね?

M(Gt)     : そうそう、学生の空気感を表現する具体的な単語が追加でほしいなってところから出てきたアイディアだった。

K(Ba)      : あとは1番で街が紅く染まって、2番で蒼く染まってるところもいい。

A(Vo,Gt) : 1番は懐かしい場所(俺らにとってはそれが学生会館)を久しぶりに訪れて回想してる場面を描いてて、2番はもう次の日で、自分の今の生活圏内に戻ってきてリアルでの生活が始まってるんだけど、昨日久しぶりに思い出しちゃった熱?夢?がさめないや。みたいな…過去と現実を対比しつつ、現実でも高揚感がまだ続いてる感じを表現したかったんだよね。

K(Ba)      : その歌詞のストーリーからつながる、最後の泣きのギターもいいよね。

M(Gt)     : これは実はバンド組み立てのときに作った『燃える森』って曲からきてるんだよね。自分たちがもしフジロックに出たらって想像しながら作ったインストの曲で。笑

K(Ba)      : デモのときのタイトル『フジロック』だったもんね。

一同        : 

M(Gt)     : この曲の最後のところでディストーションかけて一気に盛り上がるところがあって、『醒めない』のラストのギターはこの部分のアイディアを活かしてるんだよね。

-"あのフレーズに感化された夜"ってどのフレーズ?


M(Gt)     : そういえばサビに出てくる"あのフレーズ"ってみんなにとってどんなフレーズとかある?

K(Ba)      : なんだろう、学生時代にみんなでコピーしてたトライセラのリフとかかな。

M(Gt)     : たしかに俺もトライセラのイメージ強いかも。あとはフジファとか。

K(Ba)      : どっちのバンドも学生時代にみんなでライブ観に行ったりしてたもんね。

A(Vo,Gt) : たしかにその2つのバンドは学生時代のイメージ強いな。あとは、『Swing』のリフをイメージしながら聞くこともある。2人がオケ作ってくれてて、初めてスタジオで演奏してもらって、バンドがスタートしたときに聞いたフレーズを。



-アルバムの曲順


K(Ba)      : アルバムの4曲目にこの曲を選んだのも、みんな意見一致してたよね。

A(Vo,Gt) : 『Birth』は『Swing』とセットみたいな曲で、『Around the World』は既存の曲だったから、4曲目はアルバムの新曲として最初に出てくる曲になるし、存在感のある曲を選びたかったんだよね。

M(Gt)     : 『醒めない』はアルバム曲の中でも光る一曲にしたいな。みたいな想いがあって、例えば、フジファブリック/FABFOXでいう『地平線を越えて』、andymoriでいう『モンゴロイドブルース』みたいな感じで。
だから4曲目に相応しいかなって。

K(Ba)      : 1~3曲目までの疾走感からガラッと『醒めない』で雰囲気が変わっていく感じも緩急があっていいよね。


まとめ


デモのときは曲名は『学生会館』

ノスタルジックな曲調とデモのタイトルから連想される共通認識をみんなで持ちながら、完成まで一気に作り上げた曲でした。

最終的に『醒めない』というタイトルになりましたが、 冷めない/覚めない/褪めない/醒めない すべての意味が含まれてる曲でもあります。



この曲とは全然関係ないのですが、最後まで読んでくれたあなたへお知らせです。先週、新曲のレコーディングが終わり、タイトルが『ロックンロール』に決まりました!! 

MVと一緒にこの夏公開できる予定ですので、お楽しみに!!



Lyric

学館裏を抜けていけば
見慣れた町は紅く染まる
あの頃みた夢の続きは今も
形を変えず僕を襲ってる

変われないほど変わった僕を 変わらず君は笑うのかな?
切った一弦にも気づかないほど 夢の中で僕は溺れてる
走り続けたくて溺れてる

鳴り止まない音楽を探している
あのフレーズに感化された夜
鳴り止まない音楽を探している
足りない僕ら醒めない夢をみる

最寄りの駅を抜けていけば
見慣れた街は蒼く染まる
抜けたアルコールには気づいてる
夢の中へ僕は溺れてく

鳴り止まない音楽を探している
あのフレーズに感化された夜
鳴り止まない音楽を探している
足りない僕ら醒めない夢をみる

鳴り止まない音楽を探している

鳴り止まない音楽を探している

Written by Samuel Goldenberg