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『新紙幣に選ばれたとき用の写真を撮ってほしい』の回

今年も、もうすぐ終わる。そう言えば今年の序盤、2024年に新紙幣に変わるというニュースがあった。そのニュースを見たときに思ったのが、紙幣になった人の写真はみな、向かってちょっとだけ左に向いているなということだった。ってことはよ、新紙幣に選ばれる実績は十分だけれども、生前の写真にちょっと左を向いたいい感じのものがなかったから、選考外になっちゃったって人もいるのかね? それ、めっちゃもったいないなあ。

まあ、まず正岡子規は絶対に選ばれない。左を向き過ぎだから。それに体ごと向いちゃってるし。そう思うと偉い人って、人生においてあの角度の写真を撮るタイミングが結構あるのだろうか? 偉い人の人生のあるある? でも今の時代、卒業アルバムであの角度に近い感じの写真をとるから、転用できるかもね。いやいや、写真が若すぎるか。50歳ぐらいで有名になったとして、自分の高校時代の写真が載せられるってことはないでしょうよ。「これ・・・だれ? え、ウソ!? あの人の高校時代の写真? えー、このとき一重やん。めっちゃ目蓋重いやん。整形してたんやー」みたいなことになるんだろうか。歳を重ねて目蓋が重力に逆らえなくなった結果、自然と二重になったとしてもそんなことを言われるのだろうか。そもそも、卒アルの写真っていうのは全然イケメン、美人に映らないもんだから、使われるのは嫌なもんである。目とか大きく見せようとして不自然に見開いてたら恥ずかしいし。今や自分が卒アルにどんな顔をして載っているのかも忘れてしまったのに、有名になって掘り返されるなんて、なんたる恥辱って感じよ。その点、スポーツ選手は羨ましい。彼ら彼女らは選手名鑑なるものがあるから、定期的に新紙幣用の写真を更新できる。でもちょっと待てよ。スポーツ選手のそういう写真って「スポーツ選手、それすなわち爽やかなり」という、誰が植え付けたかも分からんイメージ通りの爽やかスマイルを披露したものが多い気がする。それって全然紙幣っぽくない。紙幣に微笑んでる写真ってどうなんよ。お金払うたびになんかちょっと腹立ちそうやわ。なに笑ってんねんって。そう思うと今年引っ張りだこだったラグビー日本代表の稲垣選手は、新紙幣スポーツ選手枠の筆頭候補やな。だって笑わへんもん。

ということで、自分も何かを達成できたときには新紙幣用の写真を撮っておくことにしよう。もしものときのために。でもキャッシュレスが進んだ未来に、果たして紙幣なんてものは存在するのだろうか。紙幣の終わりも意外と近いのだろうか。そのうち諭吉何人的な表現も無くなってしまい、1,000円、5,000円、10,000円がキリのいい金額という感覚も失われていったりして。まあそんなことを心配する前に、とりあえず有名にならなければいけないのだが、そこはなんとかなるでしょう。根拠のない自信がわたしを支えています。がんばっていきまっしょい。


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