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みんな違ってみんないい

2019/05/17日が何の日か知っていますか?

実は国際反ホモフォビアの日(International Day Against Homophobia and transphobia, IDAHO)です。

今回は、性の多様化が認められつつあるタイ王国において、タイ国ベルギー大使館主催の映画鑑賞会に参加した際に感じたことをお伝えします。

皆さんはLGBTQ、特にTransgenderについて考えたことがあるでしょうか?

僕は正直ありませんでした。

たまたま友達を増やそう!とFacebookで見つけたイベントで取り扱われていたのがベルギー映画「Girl」です。

イベントの最初には、実際のTransgenderの方々3名も登壇し、彼らの体験談を聞きました。

ある方は「家族からの反対にあいつつも、自分が自分でいることを選びたい」と女性から男性へと性転換しました。

ある方は「家族からサポートを受けられたことはとてもありがたかった。今の自分があるのは家族のおかげ」

またある方は「Transgenderにとって性転換手術を受けること=救いではない」と。

〜あらすじ〜

主人公は、自分の性に悩む生物学上の男の子Victor。物語は、彼が学校を転学した後の有名バレエ学校での葛藤が中心。女性ホルモンを増やすための薬を服用しても、一向に女性になることのできないVictor。そんな彼の支えでもあり、一種の重みとなっているのがバレエ。バレエを綺麗に踊ること=体重を減らすこと、つまり本当の女性のしなやかさをバレエで出すためには男性の体を持つ彼は体重を減らす必要がある。しかし、体重を減らし続けると、性転換手術に耐えることができない体となってしまう。彼の最も望む2つの事象が彼を訶み物語が紡がれる。

〜感想〜 *ネタバレ注意

まず感じたことは当たり前ですが、この映画だけがTransgenderにおける全てではないだろうということ。そもそもVictorがどのような経験を経て性転換手術に至ったのか?それこそ父親へのカミングアウトはどうだったのか?転校する前の学校ではどのように生活していたのか?もろもろの辛いエピソードはあまり描かれません。彼女の父親も性転換手術に前向きですし、Victorにはカウンセラーの人もいます。友達もHomophobia色の強い人は描かれず、さらに同じアパートの男の子と恋仲にまでなります。

そんなTransgenderが果たしてこの世に何人いるでしょうか?

人が幸か不幸かなんて決められる立場ではないとは思いますが、僕は持論としてVictorはまだ幸運な方だと思います。世の中にはもっと辛い思いをしている人もいます。それこそ世界中でそれが原因で自殺する子だっています。統計ではその子がLGBTQだから自殺した。なんてものはでませんし、個々人の気持ちの問題なので「誰がなぜ自殺したのか」なんてことはその子に聞いてみないと分かりません。

もとい言いたいことはこの映画はTransgenderについて考える良いきっかけにはなるでしょうが、それが全てだとは思わないでほしいということ。おそらく皆さんも思ってはないと思いますが念のため…笑

〜LGBTQとタイ〜

タイは性に対して多様な価値観が認められている国の1つとしてはあまりにも有名です。日本人にとっては、タイで行われたニューハーフ大会でタレントのはるな愛が優勝したことでも有名でしょう。僕が以前いたフィンランドも性的マイノリティに関して寛容度が高い国の1つではありましたが、タイは更に上ではないかと思います。

タイにLGBTQが多い理由↓

道を歩けばわかります。バンコクの市内を歩いてみてください。一歩小道に入ってください。レディボーイの数が圧倒的に多いことに気づくでしょう。

〜最後に一言〜

そもそも僕はタイにそこまでレディボーイが多いとは認知していませんでした。微笑みの国とも言われるタイはLGBTQ以外にも風俗や歓楽街で有名だからです。実際日本人に人気の風俗街やお店もバンコクに住んでいたら耳に入って来ます。

2ヶ月半住んで感じたことは性に寛容と言われるバンコクでも、もちろんですがみんなが寛容というわけではないという事実。パタヤに旅行に行った時です。歓楽街を歩いているといつものようにレディボーイを見つけました。その時です。誰かが罵声を浴びせたのです。その瞬間のレディボーイの表情を僕は忘れられません。でも僕はそのレディボーイは勇敢だと思います。罵声を浴びることよりも「自分が自分であること」つまりレディボーイとして胸を張って生きることを選んだのだから。

今まで教育についてのイベントしか参加したことのなかった僕にとってTransgenderの方のお話や映画はとても刺激的なものでした。教師になる身として、生徒に対するLGBTQの権利について見識を深めていこうと思います。

なぜならこの問題は、誰か、例えば知識人だけが議論して解決するものではなく、人々が世界的に認めるということをしないと快方にさえ向かわないからです。


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