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【新・国語国文学科大学生による】忠度の都落ち解説

どうも、晴れて大学生になったSAM-Lです。 ヨルシカの新しい作品『幻燈』の中でも、都落ちは古典である平家物語の中の一節が原作ということもありとっかかりにくさがあるかな〜と思いこの文章を書いてみることにしました。 ヨルシカの都落ちという新曲の存在が明らかになった時、最初のリアクションは驚きと嬉しさでした。 なぜなら受験期に古典の授業でやった中でも1、2を争うくらい好きな作品が、都落ちの原作である「忠度の都落ち」だったからです。 塾の授業でやった後も、切ないけれどいい話でず

    • 6年

      6年、とは僕がこの校舎で過ごした青春の期間だ。 明日で通常授業が終わる。 長いようであっという間の学校生活だった。それでも、振り返ってみるといくら話をしても尽きないくらいの思い出が溢れてくる。 昨日の下校時に一緒に帰っていた4人が、偶然(その期間は違ったりするにしても)僕が学校生活で特に仲良くしていた友人たちだった。 通学路を歩きながら話しているうちに誰が始めたでもなく自然と学校生活の振り返りが始まっていた。 “入学して最初の自己紹介でさ——“ “そういえば俺らあの時

      • 本音

        って難しいよね。言うのも、聞くのも。 昨日カフェで親友(noteにも何度か登場している、小中高一緒の友達)と勉強をしていて、息抜きにと思って少し話し始めたら止まらなくなってしまった。 でも、思いもしなかったほどにいい時間になったから、ちょっと残しておきたいなって思った。 その子は普段あんまり自分のことを話さなくて、何を考えているのかよく分からないところがあった。もう8年の付き合いになるから、それくらい察せたらいいんだけどそう上手くは行かない。 今までは関係が悪くなるのは

        • 美しい夜

           それは肌寒い夜のことだった。  僕はここ数日、心の奥に大きなカタマリがあることを自覚していた。 一般に人が”気持ち”と呼ぶものだ。  無機質なビルを出て、駅につながる高架を歩く。 僕の”気持ち”が背後を指すのを感じた。僕は振り返る。するとそこには”彼女”がいた。目があった気がして、僕は思わず向き直る。  意識を後ろに向けながら、調子を変えずに歩く。売れないミュージシャンが道の端でギターを抱える姿が目に入る。彼の歌声が聞こえる。ふと空を見上げると、頭上には薄い雲の隙間から

        【新・国語国文学科大学生による】忠度の都落ち解説

          終わった

          最後の練習試合も終わった。後は団体戦を応援するだけ。俺が出る試合は終わり。勝って終われたのが嬉しかった。 横のつながりは大切。 みんなといられるのはあと数日、大事に。 今日はこれからお風呂に入って寝て、明日も6時に起きて勉強するつもり。 疲れた。おやすみ。

          終わった

          近況報告

          少し調べたいことがあってTwitterのリア垢を開いたら何故か、TLに鳴海ちゃんの神様のダンスの弾き語りが流れてきて、それを聞いたらTwitterの友達たちのことワーっと一気に思い出したからTwitterのみんなに向けて近況報告的なの書こうと思う。読んでくれていたら、拡散してくれたり反応してくれると嬉しい。 Twitter辞めてから一ヶ月くらいだけど、まだそれしか経っていないのか、って感じ。もう何年も前のことみたい。 ここ最近はとにかく忙しい。塾が週3+映像で受けなきゃい

          近況報告

          最後/手紙

          最後部活の最後の個人戦が終わった。結果はまずまずだった。 「終わってしまった」とかではなく、ただただ「終わったなぁ……」というような気持ち。昨日は抜け殻みたいにずっとぼーっとしていた。 振り返ると泣いてしまいそうだからあまり思い返してみたりはしていないけれど、やっぱり6年間やった部活が終わるっていう実感はまだない。 実際にメンバーの5人だけが出る団体戦はまだ数週間先だし、部活のある日々はまだまだ続くような気がしている。 最近他の部活の友達とこういう話をすることも多々あ

          最後/手紙

          子供と大人の狭間で

           今日の塾の帰り、友達二人(同小の女子と小中高同じ男子)と一緒に帰ろうと電車に乗った。二人に合わせて、僕がいつも乗るのとは違う路線の電車。先頭の車両に行くと、もう一人小学校の時のクラスメイトがシートの端に座っていた。驚いたが、直ぐに当時のように打ち解けて会話をすることができた。 「いやー、久しぶりだね。卒業以来だから本当に五年振りじゃん」  そう何気なく放った自分の言葉にハッとした。そうか、こんなに鮮明に覚えているのに、もう五年も前なのか、と思った。  それと同時に大人

          子供と大人の狭間で

          久々note

          久しぶりのnoteはヨルシカファンクラブ『後書き』のナブナさんのコラムみたいにあったこと、思ったことを箇条書きで書いていこうと思う 11月は本当に何年かぶりに本をたくさん読んだ。小説を書くようになってから本を読むっていう珍しいケースだと思う。やっぱり本は良い。想像力を巡らせて自分の世界の中に入れるし、日常の色々なことを忘れて物語にのめり込むことができる。特に小坂流加さんと三秋縋さんの本を二冊ずつ読んだけど、”美しい”話だと思った。そこに理由はいらない。 塾に自習に行く日の

          久々note

          『恋する寄生虫』を読んで、『恋する寄生虫』を観た

          この話は、最初の三秋作品を買うときから目についていたものの、”寄生虫”というワードが受け付けなくて買わなかったが、実写映画化されているということもあり、新たに買って読んでみた。 失業中の青年・高坂と不登校の少女・佐薙は、社会復帰に向けリハビリを行う中で恋に落ちる。しかし彼らの恋は〈虫〉によってもたらされた「操り人形の恋」で———!? 【ネタバレ注意】 寄生虫なんてものがテーマとして出てくるから、割とSF系の話かな?と思っていたけど予想よりも現実に沿った話で読みやすかった

          『恋する寄生虫』を読んで、『恋する寄生虫』を観た

          三秋縋『君の話』を読んだ

          『君の話』、このシンプルかつ無駄のないタイトルに惹かれ書店でこの本を手に取った。 親しい友人もおらず、両親とも縁を切って孤独の中で暮らす青年・天谷千尋。彼には"一度も会ったことない幼馴染"の記憶があった。とある夏の日、千尋の前に存在するはずのない幼馴染・夏凪灯花が現れる。優しい嘘と美しい喪失が織りなす、君と僕の……恋の話。      (honto商品説明より) 大正解だった。文体も鮮やかで台詞も生き生きとしていて、先が気になってしまうので2日足らずで読み終わってしまった。

          三秋縋『君の話』を読んだ

          小坂流加『余命10年』を読んだ

          《ネタバレ注意》 朝早く、ふと目が覚めてこのまま寝るのも億劫だと思いベッドの上で、読み進めていた本を開いた。 そこから2時間ほど頁を捲る手は止まる事なく、たった今読み終わった。 『君の膵臓をたべたい』を読んだ時のように泣いてしまうかと思っていたけれど、涙は落ちなかった。うるっとはしたけど、”泣く”ことは出来なかった。 10年という運命に決められた時間を生きる茉莉の人生に寄り添っているような気持ちだった。 彼女の本当の最後は壮絶だったのだろうが、あまりにあっさりと描か

          小坂流加『余命10年』を読んだ

          『仲のいい友達』のはなし/久々に本を買った

          noteを始めてから約1週間が過ぎた。読んでいると顔も名前も、住んでる場所すら知らない他人の心の内が知れて面白い。 下手したら教室という狭い空間の反対側にいる、挨拶程度しかしないクラスメイトの事よりもネットで出会ってnoteを読み合っている人の事の方が知っているかもしれない。 もっと言うと、長い付き合いと言えてしまうくらいの、中1からの『仲の良い友達』よりも心の内を知っているかも。 『仲の良い友達』 noteに何度か登場しているけれど、今のところそのほとんどが同じ友達

          『仲のいい友達』のはなし/久々に本を買った

          恋愛観

          2日にいっぺんくらいのペースで書き続けられてる。よくもまあそんな書くことがあるなと思うけれど、それだけ日頃溜め込んでることがあるのかなとか他人事みたいに思う。 俺は恋愛経験がない。 小学高学年の時は受験に必死だったし、中高が男子校だからそんなもんだろうと思っている。 何より今は学校に行って、勉強して、部活やって、塾に行って、たまにボーイスカウト行ったりギター弾いたりする。日々が充実しすぎている。 大好きな友達がいて、大切な部活の仲間がいて、Twitterでは趣味の合う

          恋愛観

          学校でのはなし/周りの目って気にするべき?

          タイトルを見て、何言ってんだ周りの目は気にしないとだめだろwって思った人も、とりあえず聞いてくれると嬉しい。 まず前提として、俺の学校は中学受験で入った一貫生と、高校受験で入ってきた高入生でクラスが分かれてる。 俺は一貫生なんだけど、部活の仲間のほとんどは高入生だったりする。 そんなわけで俺は普段、学校で二つのコミュニティの中で過ごしている。 一つは、中学からの友達で、割とその輪は広い。その中でも俺は自分が仲良くしたいと思ってる何人かの友達と結構仲良くできてると思う。

          学校でのはなし/周りの目って気にするべき?

          美しいって、なんですか?

          今日、現代社会の授業が哲学の範囲に入った。 その授業の冒頭、先生はみんなに対してこんな問いかけをした。 「善って、何だと思いますか?」 「美しいって、なんですか?」と。 あくまで授業の導入として哲学に関して理解しやすくするための問いかけだと思うが、そこで俺は少しだけ考え込んでしまった。 確かに美しいって何なのだろう、と。 ヨルシカに出会ってからというもの、美しいものが目につくようになった。 そして、いつしかそればかりを求めるようになった。 美しい景色、美しい空

          美しいって、なんですか?