勝
趣味の世界において勝ち負けは存在するだろうか。
私は存在すると思う。
人と比べてどうだとか、優劣の話ではない。
趣味なんだから自分の好きにすればいい。
他人と比較しすぎるのもあまり進められたものではない。
上を見たらきりがないし、何よりSNSでのフォロワーを求め始めたらかなり心も削られる。
趣味自体の楽しさより、いいねの数に依存するようになる。
まがりなりにも3000人フォロワーを獲得して得た一番の教訓がこれである。
SNS運用をやっているうちに、本質的でない部分に固執してしまい、終わりの頃は趣味自体がなんだか酷くつまらなく感じられてしまった。
話を戻そう。
4年に渡るSNS運用を続けて感じたのは、フォロワー数と趣味の練度は比例しないということだ。
誰もが知っているであろう周知の事実だと思うが、『知っている』のと『理解している』のはだいぶ開きがあると思う。
『知っている』人は多いが、実感として『理解している』人はあまりいないのではないだろうか。
知り合いでもSNSのくだらないといいつつも、自分の投稿のいいね数をスマホを見るたびに確認している方がいる。
顔も知らない人たちからの空虚な評価を、そのまま自分の評価だととらえてしまっていると思う。
SNSでフォロワーが増えたとしても、リアル交流に繋がらなければ、あまり価値はないような気がしている。
10000人を超したところで、SNSから去った人たちをたくさん見てきた。
簡単に第三者に見てもらえる環境がある時代だからこそ、翻って見てもらえないつらさにも直面されやすくなったのではないか。
SNSでは成功しているように装っている人たちもそれが、別の所で生かされていないのであれば、無為な時間を過ごしてしまった徒労感に襲われているのではないか。
趣味に優劣をつけるべきではないと私は思う。
でも唯一勝ち負けの基準ががあるとすれば、楽しんで続けていられているかどうかであると思う。
大勢と容易くつながれる世界になったことで、私たちはその他大勢の影響を強くつけるようになった。
そんな評価と無関心の嵐の中にあって、趣味を楽しみ続けるためには、しっかりとした自分の軸を持ち、SNSとの付き合い方を今一度考えなおす必要があるのかもしれない。
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