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就活体験記と各時期にやった方がいいことのまとめ

就活は基本情報戦です。忘れないうちに私が就活で得た情報や経験を書き残しておきます。よくある意識高い系のアフィ記事ではないので安心してください。

目的

  • どの時期に何をすべきかの目安の案内

  • 先人(私)の反省を次世代に役立てる

  • 理系院生の就活がいかにチョロいかを示し、理系進学者を増やす工作活動をする

1. 春ごろ

注:卒業一年前の年度です。
まだ労働することを考えたくない時期かと思いますが、その肝心の労働のホワイト度を上げるためには早く始めた方がいいです。

1.1 行きたい企業、業界を決める

とはいっても普通の人は中学、高校、大学と進路決定をするうえで当然考えていることではあると思うので、志望度の高い企業はすでに決まっていると思います。
問題はすべり止め関係です。給料や勤務地等色々考慮して数段階の妥協案を考えておきましょう。理系の場合10社程度考えとけば十分といわれています。

1.2 就活用アドレスを作る

就活ではいろんなところからアホみたいにメールが来ます。研究用や普段使いのメールアドレスで登録すると死にます。

Gmailで[姓].[名][誕生日四桁]@gmail.comというアドレスを作るのがオーソドックスです。このGoogleアカウントはエントリーサイトのパスワードやESの下書きをDriveに保存したりして活用することもできます。

1.3 各就活用サイトに登録する

就活サイトは目的によって大きく3つに分けられます。

  1. ES、面接データベース

  2. 会社情報、評判

  3. スカウト求人

1つ目のサイトはunistyleone carreerといったサイトが該当します。基本的にインターンや本選考の対策はここのサイトの過去データを参考にしながら行っていくことになります。

2つ目は、”企業名 評判” で検索すると出てくるようなサイトを指します。ここに書いてあることが100%信用できるかというと何とも言えませんが、おおよその雰囲気や評価形態などについて内部からの声を聴くことができます。
就活会議というサイトではその情報に加えてどのレベルの大学の人をどの程度採用しているかという情報がわかります。この国の新卒採用では当たり前のように学歴フィルター(後の項目5で解説)が存在しているため無駄のない活動をするのに役立ちます。

3つ目のサイトは、offerboxirootsといったサイトが該当します。他にもあるようですが私はこの二つしか登録していません。irootsは大きめの企業が多い一方でオファーの頻度は少なく(私の場合1週間から1か月に一回)、offerboxの場合は毎日のようにオファーが来る一方で中小企業がそのほとんどを占めています。どちらのサイトもごくまれに有名大企業からのオファーが届きます。結局大企業からオファーの来る頻度はどちらも同じくらいかと思います。
私は9月ごろ登録しましたが早めに登録して損はないと思います。ESを書く練習になりますし、企業がESのどこに惹かれたかがわかるため通常のエントリーでの戦略に役立ちます。

1.4 各社マイページに登録

3月から6月ごろにかけて各企業がインターンエントリー用のマイページを開設します。1週間おきくらいにチェックして登録を忘れないようにしましょう。説明会などもここを経由して案内されます。

昨年度のマイページも残っているためurlを見るなどして正しい年度のサイトに登録しましょう。(私は一回これでやらかしました)

1.5 自己PRの基本文章を考える

この後夏にかけてESの応募をしなければいけませんが、その時になってから考えると絶対にいいものは書けません。早めに書いておくことをお勧めします。とりあえずガクチカ3つ分くらい下地があるといいですね。
理系は研究内容を簡単に説明する文章もこの時期に準備すると楽です。

面接で何を聞かれても答えられるなら嘘を書いてもいいと思います。知らんけど。私の知り合いは、実際には予選落ちした大会に出場し好成績を収めたことにしてました。半分嘘だと構築しやすいそうです。

1.6 ”ちゃんとした” 証明写真撮影

証明写真機やスマホで撮影した写真は、プロが一眼レフで撮影してPhotoshopした画像と比較すると天と地ほどの差があります。ChatGPTとかで文章の信頼度が落ちた今、顔面の影響力はかなり増えているといってもいいかもしれません。安い所でもいいのでスタジオで人間に撮ってもらいましょう。

1.7 TOEICの点をあげる

面接の逆質問とかでどのくらいの英語力が必要かを聞くと、TOEICで足切り的なのがあるみたいな話を聞くことがあります。700以上あると安心。

1.8 資格を取る

まあ春からだと間に合わないかもしれませんが、余裕のある人は取っておくと有利かもしれません。インターンの募集要項で○○の資格があると望ましいとか書いてあることがあります。
まあ私は免許証しか資格ないんですけどね。

2. 春から夏ごろ

2.1 説明会参加

大体この時期から説明会が開かれます。予定がかぶらない限り(というか被ったとしても意地でも)参加しましょう。詳しくは記事後半の”個別の話題”の項目で述べますが、早期選考や本選考等での優遇があります。

注意点は、

"絶対に無断欠席はしない"

企業によってはそれをするとマイページが凍結されたり案内が来なくなります。

2.2 SPIとかWebテスト対策

インターンや本選考応募をするときにテストを受ける羽目になります。SPI以外にも色んな種類があるので調べておきましょう。問題自体はかなり簡単ですがこれを突然受けると死ぬと思います。
数学については中学受験経験者は何も対策しなくても高得点が取れるので安心してください。多分…

ネット受験ということもあって色々不正はできるシステムですが、本選考で最終面接の直前に受けるテストは会場で大学入試以上に不正対策がされた空間(着てる洋服以外すべて持ち込み不可)にて受験するので普通に対策する方がコスパはいいかと思います。

2.3 インターン参加

2.3.1 ES
春ごろに考えた文を文字数に合わせて調整したりして頑張ってESを書いて提出します。

ESは絶対に就活でうまくいった人に見てもらった方がいいです。
志望理由が弱いかとかガクチカの筋が通っているかなどは第三者に確認してもらわないと自分では気づけません。

2.3.2 面接
これも対策をうまくいった経験者にやってもらうのがいいと思います。
理系の場合研究の深堀が大部分を占めるので、まあ真面目に研究してれば大丈夫です。できれば同じ分野の他の研究の現状や原理についても答えられるとより良いです。

面接でよく聞かれるので研究室や研究テーマを選んだ理由を考えときましょう。私みたいにぼっちでいる人はガクチカが全部ひとりのエピソードになりがちです。そうすると集団でのガクチカエピソードを要求されるので準備しておくのがおすすめです。(一敗)
必ず最初に自己紹介を求められます。これも考えておかないとテンパってカルボナーラについて語る羽目になります。(面接は無事合格)

オンラインの面接のコツに関しては記事後半の”個別の話題”の項目で述べます。

2.3.3 インターン本番
参加するだけで選考で優遇がある企業もありますが、結果を残した人のみ優遇されるパターンもあります。

常に笑顔(真面目な顔は画面経由だとイメージが悪くなる)で質問をしまくり議論でもセンスがよさそうな提案をしまくって爪痕を残しましょう。
実務に近い開催形態の場合も、積極的に指示以上の業務や担当業務外のことまで幅広い視野を持って考察するなどして爪痕を残します。もちろん当初の指示をこなしたうえで担当者と相談しつつやるべきです。

3. 秋冬ごろ

基本的にこれまで同様に、インターンの応募と参加、説明会も全部出る勢いで参加します。
研究はここらへんでハードになってくるので余裕をもって進めておくことが肝心です。私はこのころに胃酸が逆流を始めました。

4. 年明け後

ここら辺からいよいよ本番の選考が始まります。
理系院生の場合はなんとお得!3社受けたら2社受かるので一瞬で終わります。※ここまでの行動による

4.1 学内限定座談会

大体これくらいの時期に研究室の担当者経由で案内が来ます。企業によってこれの重要性が全く違います。ただ単に業務内容を紹介するだけで一切選考と関係ない時間の無駄なものもあるのですが、残念ながら私の第一希望の企業はこれがかなり重要だったようです。前者のパターンばっかりだったので完全に騙されました。

4.2 早期選考

1月から3月らへんで早期選考が始まります。
ルートはインターン経由だったり、説明会にめっちゃ出まくったり色々あります。春の項目で紹介したサイトの体験記を調べるとこのような情報が載っている場合もあります。よく調べておくことをお勧めします。

面接では理系の場合びっくりするほど研究内容しか聞かれません。私の場合、一瞬志望理由を聞かれて第何志望か聞かれてあとはずっと研究についてでした。

4.3 内々定

3月前後に早期選考の結果が出ます。就活はおしまいですおめでとうございます。

4.4 辞退

複数の企業に内定が出てしまった場合当然辞退をする必要が出てきます。

これはあくまで私の考えですが電話で連絡して誠意を伝えた方がいいと思います。理由はその企業あるいはその人事部と今後一度もかかわりがない可能性のほうが少ないからです。仕事上でのかかわりは当然のこと、一つの企業を勤め上げずに転職しまくるのも最近ではよくあることになってきたわけで、その時にまた同じ人事部の人にお世話になるかもしれません。さらに言えば別の会社を受けたときにその会社から転職してきた人事部の人がいるかも…。これらを考慮すれば誠意をもって辞退するメリットはあまりにも大きいです。
私はプロのコミュ障として生きてきて電話は天敵でしたが、この時ばかりは勇気を出して電話を掛けました。

このとき本選考の面接等で第二志望であると正直に言っておくと伝えるハードルが下がります。(後述)

5. 個別の話題

5.1 興味のない部門でも説明会に参加するべき理由

正直言って説明会とか仕事紹介とかは内容だけ見れば参加するだけ時間の無駄です。

私の経験では、志望してない部門の説明会経由で、なぜか志望した部門の早期選考に招待されるということがありました。また人数限定のイベントや学内限定座談会に対して参加人数が多い場合に説明会参加回数が考慮されているようです。そして大抵そういうイベントは選考の優遇につながっています。

5.2 学歴フィルターはあるのか

よく就活解禁とかの時期になると話題になりますね。優秀な人をとると結果的に高学歴ばかりになるのか、高学歴ばかり採用しているから高学歴ばかりになるのかはわかりませんが、いずれにせよほぼすべての有名企業に見かけ上の学歴フィルターは存在していると言えます。実際、私が参加したインターンで出会った人のほぼすべてが旧帝でした。出会ったうちの旧帝でない人の場合は、何かの代表であったり主席だったりするので、フィルターを突破するにはかなり輝くものが必要であると考えられます。

5.3 面接で第二志望以下の企業には正直にそう伝えるべきか

インターンでの面接通過率が高くて面接に自信がある人は伝えるべきだと思います。私の場合、正直に伝えても2/3で最終面接を合格できたので特に影響はなさそうです。

正直に伝えたうえで最終面接を突破すると、人事の人がかなり真摯にこちらの希望や第一志望のスケジュールと向き合ってくれます。もちろん企業によっては時間的にこちらの希望を優先できる限度はあります。ただ、ある会社に至っては特例で後付け推薦(後術)の免除までも提案してくれました。

5.4 早期選考だろうと後付推薦はある悔しいが

まずは後付け推薦について話さなければなりません。後付け推薦とは、一見普通の選考だと見せておいて合格後に「今は”最終面接合格”の状態で”内々定”ではない、これを内々定にしたければ大学の推薦状を出せ」と言われるやつです。しかもこの回答が遅くなればなるほど内々定を出す確率が下がるというシステムです。推薦状はかなり強い拘束力を持っているため出した企業にしか行けないという一方で企業は最終面接を突破した人々を”最終面接合格”という状態で保持できます。稀にこの強い拘束力を守らない学生が出現して後世に語り継がれるほどのの大事件になったりします。まあ推薦制度を悪用してるやつらが悪いんですけどね。(すごくこの事件について話したいけど我慢します)

完全にいいとこどりで非人道的なせこいシステムですが、理系の場合ほぼすべての企業がやってます。早期選考でも同様です。第一希望の選考の日程とこれらの駆け引きを考慮してすべり止めの選考を進める必要があります。私はこれを知らなくて第二希望の企業であきらめることにしました。

5.5 研究概要レジュメはパワポ式がいいか論文式がいいか

これも個人の感想ですが論文式がいいと思います。文字数が圧倒的に稼げるのでA4とかの指定されたサイズ当たりの情報量が全く違います。
自分の周りの人を見ると別にどっちでもうまくいってるので選考に影響はなさそうですが…

5.6 オンライン面接の小技

周辺機器の差が結構相手の印象に影響を及ぼします。マイクは一回録音して音質を確認してごみだったらいいやつを買った方がいいと思います。
顔面はライトで明るくした方がいい印象を与えることができます。

あとは笑顔です。マジで大事。幸いなことにどのミーティングソフトでも自分の表情を確認できるウィンドウが表示されるのでそれでフィードバック制御してください。

5.7 面接で研究を説明するときのコツ

自分の研究においてアピールポイント(自主的に提案した、全部自分でやった等)がある場合は、普通に「実はここがアピールポイントなんですけど~~」って言ってから説明するとちゃんと面接官に思いが届きます。

5.8 研究と違う分野の企業を受ける難易度

私はいろんな分野の企業のインターンに応募したのですが、体感では自分の研究と同じ分野の企業よりはやや難易度が上がるように感じます。といってもそもそも前者の難易度があまりにも低すぎるのでそんなに気にしなくてもいいと思います。あとは志望理由が書きにくくなるというのもあります。私の場合研究でのサイドストーリーから無理やりその企業の分野に興味を持ったことにしたりしてESを書いてました。

6. 地獄を楽しむ

就活は面倒だし、無意味な時間は浪費するし、日本社会特有のカスみたいな風習の一端が見えて失望したり、研究との板挟みで胃酸が上昇を始めたり特にいいことはありません。

とはいっても一部のイベントに関していえばそこそこ肯定的に過ごせます。

6.1 研究施設とか工場見学の対面開催

まず、新幹線代は全部支給されるため無料で新幹線に乗れます。そしてホテル代が出る場合もあります。無料で旅行できるなんて最高です。

最大のメリットは、様々な企業の企業秘密を見られるということです。これはどこかの企業に属してしまうともう見る機会はないです。専門的な施設は普通に生きてると大学での研究と入社する企業しか見ることはできず分野がかなり偏ってしまいます。ここでしかできない貴重な経験であると言えます。

実際にインターン中に色々お話しした企業の方は、就活での反省として上記の理由でもっといろんな企業の研究施設の見学に参加しておけばよかったとおっしゃっていました。

6.2 インターンとか説明会の人数が絞られる系のイベント

これも6.1と同じような理由ですが、このようなイベントではかなり踏み込んで企業秘密や今後数十年のビジョンなどを教えてくれることが多いです。結構な企業が夢のような実現間近の技術の研究をしていたり、壮大なSF映画みたいな構想を持っていて中二病魂が燃え上がります。

7. 色々書いたけど…

最悪思い通りにいかなくても最近は転職もよくある話だし、どうせみんな数年後AIで失業するため、そんなに思い悩まなくていいと思います。

私ももし入社した企業に、モチ〇ーシ〇ン〇ップ株式会社のポスターが一枚でも貼られていたらすぐさま転職活動を開始する予定です。

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