おススメのマナー本はありませんか?(1)
こんにちは。
よく、受講くださいます皆さまから
「お薦めのマナー本はありませんか?」
と、お問合せを受けます。
一冊置いておけばすべてを網羅できるような、バイブルのような本。
...
残念ながら、個人的にはそうしたものは今のところ存在していないように思います。
日本には秘書検定やマナー検定などという検定がありますので、それに合格するためのハウツー本はありますが、それ以外のマナー本はどれほど「世界共通プロトコール・マナーをベースにしています!」と言っても、先生によって教えるポイントも考え方も違っていたりするのでどの本を手に取ってもまったく同じことが書かれている、という項目は多くはないです。
なので、ご自身で手に取って、内容を確認して、自分が納得できるかどうか、押し付けだとか義務だ、ルールだ、と、感じなければまずはそれで良いのではないかと思います。
そうしたマニュアルのようなマナー本ではないところで、でもマナーに帰結すると感じる本はいくつもありますので、今日はその中でも個人的なお気に入りを2冊ご紹介しますね。
『芦屋スタイル』
こちらは江崎グリコの社長夫人の江崎 美惠子さんの著書です。
マナーを弁えつつ、そこに囚われない在り方がとても参考になると思います。
あれだけ大きな会社の社長夫人ですから、当然おもてなしをすることにもおもてなしを受けることにも長けていらっしゃいます。
そうした実生活に落とし込んだ、生きたマナーを体現されているのがよくわかる一冊です。
もちろん、内容のすべてがマナーのことを述べているわけではなく、新婚生活当時のことや料理研究家としての活動のことなども含まれていますが、それらもまた興味深く拝読できる本です。
『クラシックホテルが語る昭和史』
こちらはもしかすると既に絶版でしょうかね...。
新潮社さんから出ていた山口由美さんの著書です。
日本を代表するクラシックホテルについて、ご自身の思い出も交えながら書いていらっしゃいます。
もともとは旅行業のお仕事の方で役立つかもと思い手に取ったのですが、だんだんと「ホテルという空間がいかに特別だったか」そして「その空間を利用する紳士淑女の在り方とは」の方に惹きつけられていく内容です。
今でもいわゆる高級ホテルと呼ばれるところへ行くと身が引き締まる思いがするのは、そこで働く従業員の皆様がしゃんとしているからなんですよね。
すばらしいホテリエがいるホテルでは自然と気持ちも姿勢も上向きになります。
そしてそのすばらしいホテリエたちから一流のサービスを受けるにふさわしい自分であり続けたいと望み、そのために努力します。
そういえば、ホテルという空間が好きなった幼いころの私は一所懸命背伸びをして「おとなの素敵なレディ」にみてもれるように頑張って振舞っていたように思います(笑)。
今はちゃんと大人ですけれどね。
それでも、在り方として、望む自分の姿であることができているのか、というのは常に問いかけています。
マニュアルとしてのマナーの本も良いですが、こうした本もご覧になられるとココロの栄養にもなると思いますので、よろしければぜひ本屋さんや図書館で手に取ってみてくださいね。
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