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2022.4.30 知っていますか?「昭和の日」の意味

日付が変わり、昨日は祝日の『昭和の日』でした。

昭和前半まで今日は『天長節』と呼ばれ、天皇誕生日を祝う日でした。
この慣習は8世紀から続く伝統でした。

こういった皇室と日本国民の強い繋がりの背景には、“あるお祭り”の存在がありました。

今回の記事では、その“あるお祭り”について書き綴っていこうと思います。

新嘗にいなめとは『産屋の忌み』

2019年11月14日~15日にかけて大嘗祭だいじょうさいが行われました。

5月1日に行われた『剣璽等継承の儀』と10月22日の『即位礼正殿の儀』によって、天皇の位の継承は済んでいるはずですが、これらに加えて大嘗祭を行う意味はどこにあるのか? 

実は、そこに日本の文化伝統の深い『根っこ』が秘められています。

稲の収穫儀礼として、毎秋に行われるのが新嘗祭にいなめさいであり、天皇が即位された最初の年に行われる新嘗祭が大嘗祭です。

この『にいなめ』という不思議な言葉の語源を辿ると、その『根っこ』が見えてきます。

大東文化大学の工藤隆名誉教授は、自著『大嘗祭ー天皇制と日本文化の源流』で、もとは『ニフノイミ』だったのが、『ニフナミ』から『ニヒナメ』となったという説を提示しています。

それによると『ニフ』とは『産屋』、『ノイミ』は『のみ』で、合わせると『産屋の忌み』となります。

産屋の忌み

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