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お酒シリーズ

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華金をする人間を描いた短編小説集です。
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#華金

【短編小説】夕焼けぼっちのレモンサワー

彼女が家を出て行ってから一週間が経った。 特に理由はないと言われたが、それすら言いたくな…

京サリ
10か月前
9

【短編小説】千鳥足忍び足

金曜日。 週の仕事を終え、男は陽気に土産を持って千鳥足で家に帰っていた。 大きなプロジェ…

京サリ
1年前
4

【短編小説】虹色カクテル

雨が上がった。 傘の縁から見上げる空は、優しい夕日に照らされていた。 傘を閉じてほとんど…

京サリ
2年前
2

【短編小説】氷々と

雨が降っていた。 ニュースを見ると雹も降る可能性があると書いてあった。 思わず、 うひょ…

京サリ
2年前
8

【短編小説】夜桜と純米、春の天ぷら。

葉桜が春の夜空を彩っていた。 それはさながらかき揚げのようだった。 かき揚げ食べたい。 …

京サリ
2年前
14

【短編小説】モヒートと迎える週末

今週も金曜日がやってきた。 いつもより早く仕事が終わり、週末を迎えられる喜びとともに春の…

京サリ
2年前
4

【短編小説】レモンサワーと金曜日

週末がやってきた。 一週間働き疲れた体が求めているのはもちろん、美味しいごはんだ。 適当なお店に入るのもいいけれど、ゆっくりしたいのでお家居酒屋をすることにする。 おつまみは何を作ろうか。 心の踊りが足取りに出ないように至って真面目な顔でスーパーに入った。 それなりにいい時間帯なのであちこちに割引シールが貼られている。 刺し身もいいけど…ここはあえて肉をチョイスしてみるか。 申し訳無さそうに鳴ったお腹をわずかに隠しながら精肉コーナーへ向かった。 キレイなピンク