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月商5,000万円のキャンドルビジネス創業者へのインタビューから見えた勝ち筋とあなたが始めるための具体的な方法

おはようございます。スモールビジネスの教科書を定期購読マガジンにしたプロコンです。

今回紹介する事業は、完全無添加の100%大豆由来のキャンドルブランド「Wax & Wick」。

まずはじめに事業の要点をまとめた後に、「この事業の成功要因とあなたがキャンドルビジネスを行う場合にとれる具体的な方法」を述べていきます。

事業アイデアを思い付いたきっかけ

綿の芯を使った伝統的なパラフィンキャンドルを燃やしたときに机の後ろの壁に真っ黒な跡があるのに気づいた創業者のKevin。
「あー、くそ、壁が汚れちまった…」というショックを受けたKevinは、こんな思いをしないキャンドルをもっとうまく市場に出せるのではないかと考えて事業を開始しました。

Wax&Wixの創業者Kevinも起業家に良くある「原体験」から事業を決定しています。スモールビジネスにおいては、存在しない市場を追い求めて起業することはなく「既に誰かが欲しいと感じているモノ」に焦点を当てて起業します。

最初の製品を作り、「発売」にこぎつけるまでのプロセス

サンプル作成のために卸業者、OEM業者を探したものの品質に満足ができなかったKevinは、結局自分たちで試作品を作ることを決定しました。

完璧な製品を届けることに夢中だったため、たった1つのキャンドルを製造販売しただけなのに相当な苦労をしました。
具体的に言うと

・簡単だと思ったキャンドル製造がどれだけ難しい事かに気付く
・透明な瓶での製造をしたため、欠点(気泡やムラ)が丸見え
・ビジネスプランもSNS計画も綺麗な商品写真もない状態でどうやって売れば良いか分からない
・商品デザインは自社で、ブランディングはデザイン会社に委託したけど期待外れ

それでもあきらめず1年間、実家のキッチンでキャンドル作りを練習しながらずっと販売していたところ、製造が需要に追い付かなくなってきたそう。

このころから、瓶をモダンなデザインに変更し、キャンドルを注ぐ業者を見つけて自社は配送センターとして機能するようになりました。

スモールビジネスでは、「どれだけ小さく市場に問いかけることができるか?」が非常に重要になってきます。そうでなければ高いリスクを負って、成功確率の低い起業をしなければならないからです。

スモールビジネスを発展させるために、行ったこと

発展のために行ったことは、大きく分けると3つ

1. Redditなどに消費者として入り込みゲリラマーケティングを行う
2. shopify Mastersのポッドキャストに紹介されるためにshopifyに関連したハッシュタグを利用してSNSで発信しまくる
3. ブロガー・インスタグラマーなどを利用して小さなコンテストを開催

※Reddit:
アメリカ発のSNSで2chのようにスレッドを立てることができて、ここで火が付いた作品が爆発的に売れることもよくある

1つ目の施策(Reddit)について、全員が反応するわけではないが、収益が増加する効果はあったようです。
ただ、失敗談として、製品を無料提供することで契約小売店になってくれるかと思ったが全然ダメだった(この失敗で負債を抱えた)ことを述べています。

つまりKevinとしては、「無料で製品を渡すから卸価格で購入してくれるようになるかなー」と期待していたのですが、まったく反応がなかったということ。そして、この段階で負債を抱えてしまったそう。
上でも述べたように、スモールビジネスはリスクを小さく試して、成功確率が高いと判明したものから注力していくべきなのですが、「心の中に現れた期待」がKevinに大きなリスクをとらせてしまう原因となりました。

失敗はあったものの、2,3つ目の施策(SNSマーケ、インフルエンサーマーケ)が成功したことでWax&Wixのビジネスは転機を迎えることになりました。

過去に戻れるとしたら実行したいマーケティング施策

最大の後悔として、時流に逆らってしまったことを挙げています。当時の企業の多くは、まずAmazonに出品して次いでshopifyで自社ストアでの販売を行うという順番で販売チャネルを増やしていました。

しかし、Wax&Wixはその逆を行ってしまいました。つまり、shopifyで製品を販売して、その後にAmazonでの販売を開始するという流れを選択したのです。この販売チャネルの拡大順の違いによって事業の成長と拡大プロセスに体感で2倍の時間がかかったと後悔しています。

プロコンの意見としては商材と利益率によって、販売チャネルの選択は変わるので、一概にAmazon→shopifyが良いとは思いません。むしろ、高利益率の商品を売っていこうと考えるなら圧倒的にshopifyを利用したほうがいいとすら思っています。逆に、安い商品を大量に売って利益を出していくならAmazonを選択しますね。

Kevinは販売チャネルのミスのほかに3つほど後悔を挙げていました。

・コパッカー(キャンドルを瓶に注いで製品化する業者)をすぐに見つけなかったこと
・予算のほとんどをなんとなくでマーケティングなどに使ってしまったこと
・パッケージのアップグレードや瓶の製造の外注化をおろそかにしてしまったこと

1番目と3番目は外注化のタイミングについての話で、これができていなかったせいで「売れているのに製品が作れない」という機会損失を生んでしまっていました。

これは起業あるあるだと思うのですが、「お、売れてきた。ラッキー、利益が出始めたよー。」と感じて気が緩んでしまい、余裕のあるタイミングでの外注化を怠ってしまうのです。

その結果、事業が伸びて注文が大量に入った超忙しいタイミングで外注化を考えなければならなくなるんですよね。しかも超忙しい&注文は積みあがってる状況なので外注の業者を厳選する時間もなく、「はずれ」の業者を選んでしまうことが二次災害で起こったりします。

2番目のマーケティング予算の使い道は、認知が取れない新興事業においては肝となる部分です。マーケティング予算を具体的な計画なしに使ってしまうのはよくある失敗なのですが、皆さんには是非注意していただきたいです。

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有料部分では

・使用しているプラットフォームとツール
・創業者Kevinが影響を受けた書籍
・プロコンの考えるWax&Wixの成功要因
・小資本で圧倒的なプロダクト力が持てない事業の戦い方
・事業の成功のためには”アレ”を安く買え!という話
・5万円以下でキャンドルビジネスを始める場合どうするか?

について話していこうと思います。

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