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虎に翼54話(重遠の孫)

その名前で呼ばないで

寅子「あっ いいんです。ヒャンちゃんの事は 彼女自身から聞きたいんで」

汐見「そう言わずに聴いてくれ、彼女から話して欲しいと言われているんだ...

(時と場合、また相手によって、
同じ言葉が、いつも同じ価値や意味を持つ訳ではない)

汐見「彼女は今、汐見香子という日本人として生きて行こうと思っている」

汐見香子からの伝言『崔香淑の事は忘れて、私の事は誰にも話さないで...』だそうだ」

寅子「私は戦前、彼女との約束を果たす事ができませんでした。私に出来る事無いんでしょうか」

多岐川「そんなもんあるか!
香子ちゃんは全て承知で汐見君と結婚したんだ。どうするか決める権利全て香子ちゃんにある」

寅子「でも助けて欲しくても、そう言えない人だっているんじゃないでしょうか」

多岐川「じゃあ この国に染み付いている香子ちゃんへの偏見を正す力が、佐田君にあるのか?
ないだろ。
だったら黙ってろ‼︎
時間は有限だ
助けて欲しいかどうか分からん人間に使う時間は君には無い。
君が家を出てから 家に帰るまでの時間は、家庭裁判所設立の為に使いたまえ。
この日本には 愛の裁判所が必要なんだ」


桂場花岡判事の奥さまの奈津子さん」

寅子「ごめなさい。花岡さんが苦しんでいる事に気付けませんでした。
気付いていたら 何か変わったかも知れないのに、ホントにごめんなさい」

奈津子「家族が何を言ってもダメだったのが、もし 周りが説得して折れていたら、私 妬いちゃうわ!
私は佐田さんに お礼を言いたかっただけなんです。
いつぞや、夫に持たせて下さったでしょ。チョコレート
本当に、ありがとうございました。
チョコレートのお蔭で、
久しぶりに家族が笑顔になれたんです。
夫も 貴方に何度も感謝していました。子供達も あんな風に 優しく強く育って欲しいなんて 言って...

桂場さんも、たくさんを...
お元気で、お互い頑張りましょうね。子供たちの為に。
ご機嫌よう..」

桂場「家庭裁判所の設立は急務だ。彼女や君の義理の姉上のように、家族に恵まれたご婦人ばかりではない」

寅子「でも正論だけでは、皆さん納得しないんですよ」

桂場「正論は、ミエや詭弁が混じっていてはダメだ。純度が高ければ高いほど 威力を発揮する」

寅子「それって、私の正論は純度が低い ⁇  ⁈    という事でしょうか⁉︎?」

多岐川の現実論には、切り捨てたものがある分、実現力が有る。
寅子の正(?)論には、情や自分の正義、自惚れや思い上がりが、まだ、混ざっている。
       光
                     

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