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1次すら通過出来なかったノベル大賞の感想と反省

 短編新人賞に応募するために、前回略歴どう書いたんだっけとノベル大賞のページを見たら、1次2次の通過作品が発表されていました。
 メールとかなんにも来てなかったので通過してないことは予想出来ましたが、案外発表早いんだなっていう謎の驚き。
 適当に感想とか、敗因とか、次の応募どうするかとかの話です。

これが1次落ちした小説のあらすじだよ!

 応募時に書いたあらすじの初稿をそのまま載せます。興味ある方は読んで「へ~!これが1次落ちの作品か~!」と反面教師にしてください。
 興味のない方は目次から飛ばしてください。

 マーロイズ王国。アルフォンライン領の外れに位置するエムイ村で墓守をしている少女アルマ。アルマは人とは違う目の色を持つことで人々から虐げられ、アルマの母親は十二年前に姿を消し、それ以来、犬のステラと共に、墓守小屋で暮らしている。
 ある日、アルマは食料を求めて村へ下りた。村ではアルマを見かけるだけで人々がアルマを「魔女」「異端者」と罵る。
 アルマは馴染みのパン屋でアルフォンライン領の西にある砦、通称竜の砦に竜人の騎士が住んでおり、毎年、若い娘が生贄として差し出されていることを知る。パン屋の女主人は、今年の生贄がアルマに決まりそうだと告げるが、アルマは自分以外の適任はいないと言って、逃げることはしない。
 アルマが墓地に帰ると、ステラが地面に倒れ伏していた。アルマは自分のことを異端者だと罵る村の男たちに襲われる。目をくり抜いて高く売ろうと話しているところに、アルフォンライン領の領主レスターが現れ、アルマは九死に一生を得る。レスターに誘われるまま、アルマは竜の砦に生贄として赴くことになった。
 レスターは砦へ向かう道中で、砦に住む騎士カルナについて教えてくれる。レスターの曾祖母にあたる女が竜との間にもうけた子どもがカルナであり、レスターが子どもの時からすでに二十代の青年の風貌をして、砦を治めているという。
 レスターはアルマを砦の麓に下ろし、早々に引き返して行ってしまう。アルマは砦の見張り番の男ドルシーに跳ね橋を架けてもらい砦に入るか、カルナは生贄を食べる習慣がないため、村へ帰るようアルマに告げる。アルマはなんとかカルナに取り入り、砦に置いてもらうことになる。
 アルマを居住館へ通したカルナは、アルマが魔女の血を引いていないか疑い、アルマの血を使って確かめる。アルマはその後、湯浴みをして熟睡。
 翌日、砦に荷物を納めているアルフォンライン家に雇われた商人を紹介された。腹を空かせているアルマのために、カルナは見張り塔に詰めるドルシーに言って、食事を分ける。ドルシーは魔女の呪いにかけられており、声や文字など表現の一切を奪われていた。カルナはその後、砦の中を案内し、読み書きのできないアルマに文字を教えてくれる。これまで砦に来た生贄のほとんどは家事などせず、泣いてばかりだったと言うが、十年ほど前にアルマと同じようによく働く女がいたとカルナは言う。
 一か月でアルマはみるみるうちに砦での生活に慣れていった。料理もできるようになり、朝、物言わぬドルシーと一緒に食事をするのが日課になっている。砦を訪ねてきたレスターに、自分が食事を作っていると言うと、竜に食べさせる食事など作らなくてもいいと言い出す。レスターはアルマに、行方不明を母親を捜すことを約束する。カルナと対峙したレスターは途端に不機嫌になり、過去に自分の母親を食べたことについて責める。カルナはレスターの母親は魔女で、人間ではないと主張する。レスターの母親は三十二年前の領土争いで家を守るため、瀕死のカルナに血肉を分け与えた。
 カルナはアルマに野良猫を模した使い魔を渡す。ミーシャと名付けられる。居住館の一室からアルマの母親の日記が見つかり、過去に母親が砦の生贄になっていたことが判明。ドルシーの妻も、砦の生贄になっていたことが分かる。二人は砦から解放されたにも関わらず、行方が分からなくなっていた。
 アルマは母親が見つかったとの伝言を受け取り、アルフォンラインの屋敷へ行く。レスターはアルマの母親やドルシーの妻を殺したこと、ドルシーに呪いをかけたことを認め、アルマの瞳を奪うために殺そうとする。
 ミーシャの助けでなんとかレスターの腕から逃れたアルマは、レスターがミーシャとカルナの力によって鱗に覆われていくのを目撃する。レスターは幼い頃に母親が目の前で死んだ体験から女性の死に際の表情に快感を見出しており、同じ体験をしたいと女性を砦の生贄の名目で攫っては殺していた。レスターの母親は本物の魔女であり、カルナの母親でもあった。カルナの母親はカルナを産んだ後もアルフォンライン家で生き続け、老いることなくレスターを産み、内戦でカルナに血肉を分け与えて亡くなった。カルナにもレスターにも魔女の血が流れていた。カルナは鱗に覆われ蛹になったレスターとアルマ、ミーシャと共に屋敷を脱出する。
 ドルシーは呪いをかけた張本人であるレスターが蛹になったことで呪いが解け、声や文字を取り戻した。砦に残ることを決めたアルマとドルシーは、レスターの犠牲となった女性たちの遺体を回収して、居住館の裏手に墓地を作り、埋葬していくことにした。

あのクオリティで通るわけないよね

 ほんと、この一言に尽きる。ほんのちょっと、本当にほんのちょっとショックはあるけれど、むしろあれが通ったらノベル大賞の質を疑うレベルなので通らなくて良かったです。

 学生時代ぶりに小説を書いた&締切ぎりぎりに駆け込んだことで、目も当てられないほどの低クオリティ。出そうか迷うほどでしたが、せっかく完結までこぎつけたのにお蔵入りさせるのが忍びなかったので、供養という名目で応募しました。
 下読みの方、本当にすみません。読んでてまじで面白くなかったと思います。

1次落ちの敗因を思いつくままに

 自分で思いつく敗因はこんな感じ。

・ファンタジー苦手なのに、なぜかファンタジーで挑戦した
・キャラや世界観の作り込みが浅すぎる
・絵に描いたようなテンプレ展開
・特異設定を活かしきれていない駆け足気味のストーリー
・成長しない主人公、存在意味のないヒーロー
・語彙表現の幅の少なさ

 敗因はいくらでも挙げられるんですが、逆に自信のある部分はまったくなし。そもそも自分ですら書いてて面白い、読んで面白いと思ったことが一度もありませんでした。そりゃ落ちるよね。

来年のノベル大賞はどうする?

 すでに2024年度の応募がはじまっていますが、応募は……どうしようかな。
 ボッコボコに殴られるのを覚悟で評価シートの送付を希望したので、評価シートを見てから作戦を立て直して挑戦することも少し考え中。
 人生初の公募で1次通過しようものなら、わたしって天才かも~!と大天狗になるところだったので落ちて良かったです。勝つまでやれば負けじゃないって誰かも言ってたし。
 とにかく今は、自分が本当に面白いと思えるもの、他人に自信を持って勧められる作品が書けるようになることが目標です。
 自己肯定感が地の底にいる人間にはしんどい目標だけど。

おまけ
 元々、落選したらどこかのサイトで公開しようと思っていたのでアルファポリスで連載はじめました。完結まで毎日更新。8万字くらいです。


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