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椅子~断捨離の出来ない私って

今、世の中はシンプルライフ志向。
確かに無駄なもののない、質素で、好きなことにお金をかける暮らしが流行っている。断捨離もその一つ。
子供たちも、巣立っていって、夫婦二人の静かなシンプルな生活にも憧れる。でも、私は違うかもしれない。
できないかもしれない。
私は、好きなものの中で暮らしたい。
例えば、椅子。
我が家にはいくつか椅子があるけれど、全部違う。統一感には程遠い、バラバラな椅子がそこそこにある。
居間のソファ。食卓テーブルの椅子も全部違う。パソコンデスクの前の椅子。
キッチンにある折りたたみの椅子。
テレビの前には籐の丸い椅子。
家の中も洋風になって、椅子のない生活は考えられなくなった。
それだけに、居心地の良い椅子は、ずっと使い続けたい。
ダイニングのベンチ型の椅子。先日から、両足を支えている横の棒が、はずれて、グラグラしている。夫に言っても、一向に直してくれないので、木工ボンドと木ねじで、私が応急処置。
まあ、当分の間なら、使えそうだけれど、どうしようかと、悩む。
家を建てた時に、家具屋さんで、迷いに迷って選んだベンチ型の椅子。
背もたれに陶板がはめ込まれ、かわいい形も気に入っている。
断捨離がブーム。みんな、ブームに流さされる。でも、自分が好きなものなら、簡単に捨てられない。それでいいじゃない?って思ってしまう。
「モノには魂が宿る」
そう思っている。古いけれど、丁寧に塗装された食器棚。これは棄てられない。
個性のない新しいものよりも、思い出と心ときめく古いものがあると落ち着くし、心地よい。
シンプルに生きる、ということは、自分にとって愛着のある、心地よいものに囲まれて暮らすことだと、思っている。

断捨離の出来ない私のささやかな言い訳。

それではまた。

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