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孤独ねグルメ 第十話

上野
 
古からの東京の玄関口だ
 
東京に住んでるとなかなか来ないな〜

 
 
夢を持って若者が最初に訪れる街
それも今は昔
色々な交通手段が発達しているからな

 
おー、外国人観光客と修学旅行生の多いこと
さすが日本を代表する観光スポットだ

 
 
さて、用事も済んだことだし、もう3時か
 
 
 
元気に走り回ってる学生たちを見ていると

 
 
 
なんだか無性に
 
 
 
 
 
腹が
 
 
 
 
 
減った
 
 
 




 
 
店を探そう

 
 
 
飲食店はたくさんあるな
 
 


老舗っぽいレストラン
 
 


麺もいいな


完全に外国人仕様のメニューだ
こういう店にはどうしても気後れしてしまう
 
島国育ちの性か単に意気地が無いだけか

 
 
 


ガード下だけじゃなくて路地に入ってみるか
 
 
 


これまた老舗っぽいカレー専門店
 


なんだ? この安さは
カツカレーで570円とは…
 


あ、でもこの時間は閉まってるのか
1時間も待てないな
そこまで胃袋は我慢してはくれまい
 
 



 
うーん、店はたくさんあるんだが
ほとんど飲み屋だ
 
飲み屋でも飯は食えるが
どの店ももれなく既にできあがってる方々がいるんだよな
 
下戸には厳しい街なのかもしれない
 
 


といってここまで冒険する勇気はなし…
 
 


ん?
 
なんかテレビで観たことあるぞ
 
 


ここがアメ横か
線路沿いの通りだったとは…知らなかった

 
 
それならますますこの辺で食いたいところだが
 
 


ここも居酒屋だよな〜
 
ん? じゅらくってさっきのレストランと同じ名前
じゅらくって店がさっきからいくつかある
 
オーナーがとんでもない資産家なのか…
 
 
そんなことはどうでもいい!
 
早く店を決めなければ
限界も近づいてきているぞ

 
 
もっとアメ横の奥深くに行ってみるか

 
 
 
 
ダメだ!
 
居酒屋と魚屋しか無い
 
いや、そんなことはないかもしれんが目につくのがそれだけだ
 
 


上野で月島もんじゃは違うか
 
 


ラーメンはどこでも食べられそうだし
 
 


何故ここに大行列が!?

 
 
 
 
 
もうダメだ…
正常な判断力が失わている気がする

どの店にすればいいのか皆目見当がつかなくなってきている
 
 


これだけ決まらないといっそどこにでもあるチェーン店に入ってしまいたくなる
 
 
うぅ、どうする!?
 
 


海鮮丼か
 
これだけ魚屋があるんだし新鮮で良い物がありそうだ



 
 
よし、空いてそうだしここにしよう

 
 
 
店員:いらっしゃいませ、空いてる席にどうぞ〜
 
先客は3人か、0じゃないのも気分的にありがたい
 
 
さて、と
何にしようか
 
 


 
いや、考える力も残ってない
ここはベタに
 
 
六郎:すいません、海鮮丼の上で
 
店:はい、かしこまりました少々お待ちください
 
 
 

おっと、ここもチェーン店だったか
 
上野じゃなきゃ行けない店ではなかったみたいだが
それはそれで安心感があるな
 
 
ダメだ、さっきから判断材料がブレブレだな
まぁいい
 
 


お茶も無難に美味しい
 
 


なるほど、こういうのは注文しないといけないのか
 
七味やスプーンはいらないが醤油は頼まないとな
 
 
 
なんて考えていたら来た!
 
 
店:お待たせ致しました〜
 
 


おぉ〜 綺麗な面構えだ
 
…醤油、ついてるな

 
 
 
とにかく食べよう
 
 
六:いただきます
 
 
 

まずはサヨリからいくか
 
うん、淡白だが美味しい
 
金目鯛も脂が乗ってる
 
 
いくらは小粒だがプチプチしてて食感が楽しい
 
ねぎとろのネギの香りが高いな
切りたてだろうか
 
 
しらすだけを器用に食べることができない
暴れるな
この為にスプーンがいるのかもしれない

 
 
 
気がつけば半分以上一気に食べている
よっぽど腹ペコだったんだな
 
よし、一気にゴールテープを切ってやれ
 
 
 


あー旨かった!
 
六:ごちそうさまでした

 
 
 
 
 
もう夕方だ
 
また更に人が多くなっていくんだろうか?
 
 
人混みは苦手だ
帰るか
 
 
 

第十話
 
上野の喧騒を忘れさせてくれる
海鮮丼
 

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