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本屋さんでお買い物ゲーム

去年の夏から秋にかけて、私が住む街では「5,000円分の商品券を2,000円で買えますよ。かなりお得ですよ」という、いわゆる地域振興券のようなものが販売されていました。

この街に住んでいれば、全世帯、購入の権利があり、例にもれず私も購入しました。

ただし、あらかじめ知っていたのですが、この券には以下のような条件がありました。

①5,000円分のうち2,500円は、この企画に参加しているお店ならどこでも使用可能。残りの2,500円は、その中でも飲食店や小規模店舗等のみで使用可能。

②使用できるのは9/30まで。それを過ぎると使えない。

1世帯につき2セットまで購入できるとのことでしたので、この企画が始まってすぐに私は2セット買いました。7月頃だったかと思います。

どこのお店でも使える5,000円分(2,500円分×2セット)は、日頃から食料品を購入しているスーパーなどで使い、あっという間になくなりました。

使用できるお店が限られている5,000円分も最初に3,000円分だけ使用し、2,000円分を残して置いたままになっていました。そして9/20頃にその存在を思い出しました。

「9/末までに使わないと紙屑になってしまう!!」

その時特に必要なものもなく、この券はコンビニでも使えるようでしたので、それでもいいかと思っていました。ですが、あらためて使えるお店を確認したところ、ラッキーなことにスーパー内に入居している大型書店さんで使用できることが分かりました。

「本を買うの、有りかも。」

普段、古本屋さんやkindleの読み放題でしか本を購入しない私は、

「古本屋さんの安くなってる文庫本しか普段読んでないし、折角だから何かの新刊を買おう。そうだ、そうすることによって作家さんにも還元されるし。」

そこで、一つのお祭り企画を自分の中だけで立ち上げました。

題して

”9/末までに上限2,000円で何か本を買うゲーム!”

ルールとしてはこのタイトルの通りであることに加えて、「単行本なら1冊」「文庫本なら2冊(2,000円におさまるなら3冊でも可)」くらいが上限、小説に限らず漫画でも自己啓発本でもなんでもOK、ということにしました。

その日から、ネットで最新の新刊情報を検索する日々が始まりました。ネットに掲載されている「売上ベスト10」や、それにランクインしている本を読んだ人の感想を読んだりして、その感想によって「自分も読みたい!」と思えた本を候補に3冊ほど挙げました。遊ぶための「謎解き本」も候補に入れました。

そして9月もあと5日ほどで終わるというその日、いよいよ本屋さんへ出陣しました。

まずは「謎解き本」を探しました。

ですが店頭にはなく、店内備え付けの検索用PCで検索するも、「取り寄せ」と表示されました。

「10月に入ってから到着したらどうなるんだろう?本を受け取る時に代金を支払うのだったら、例の券は使えないのかな?」

店員さんに聞いてみたところ、やはりそうで、前払いはできないとのことでした。ということは、今、この本屋さんに在庫があるものしか買うことができないということ。もう少し早めに動いていれば、と少しだけ後悔。でもすぐに切り替えました。

その他の候補として挙げていた本も探しました。

その中であったのは、文庫本1冊だけで、それ以外は店頭に出ていませんでした。

「文庫本1冊だと、お釣りも出ないしもったいないなぁ」

と貧乏性の私は考え、

「落ち着いてもう一度考えて近いうちにまた来よう」

という決断をし、その日は帰宅しました。

それからまた数回はネット検索もしましたが、これといった決断も出来ないまま、9月末はやってきました。もうこの日を逃したら、その本屋さんに行く時間はとれない、となった日、考えはまとまっていませんでしたが本屋さんに向かいました。その時にはもう「店内をウロウロしてみて、ビビビときた本があればそれにしよう。小説に限らずなんでもいいから。運命と思って。」とさえ思っていました。

そして本屋さんに入店。

店内をウロウロ見てそれでも決められず、新刊の単行本の棚へ。

すると、先日来た時にはなかった、候補の単行本のうちの1冊があったのです。

先日、何度見てもなかったのに。

これは運命に違いない。

私は迷わずその本を購入しました。

買ったのはこちら↓

辻村深月さんは、ここ最近の私が小説を読み続けるきっかけとなった作家さんです。

それまでも細々と小説を読むことはありましたが、ここ数年の自分の小説ブームの中心は辻村さんです。

今でこそ色んな作家さんの本をつまみ食いしていますが、最初のうちは辻村さんの本だけ読んでいました。

そして9月時点でのこの時、辻村さんの本で一番新しいのがこれでした。

小説を読み続けるきっかけを与えてくれ、自分も書いてみたいなぁとまで思わせてくれた作家さん。感謝の気持ちも込めて、この本1冊をお買い上げとなりました。

以上で、このお祭りはゲームオーバーとなりました。

ですが、小説と関わりたいというわたしの気持ちはこの後も続きます。

そして、積読本がいっぱいで未だに読めていないという……次の次くらいに読みます(^^;


◆ちなみに小説を読み続けるきっかけとなった辻村さんの作品はこちら↓


◆号泣してどうしようもなかった辻村さんの本はこちら↓


ご参考までに( o´ェ`o)


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