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DEI出張授業in和歌山 支援学校の高校生たちと一緒に考える「DEIってなに?」

サクラグ白浜オフィスのTsujiです。
先日、地元の団体であるTEATAUさんからお声がけを頂き、和歌山県内の2つの高校で授業をさせていただきました。


和歌山と東京の違いから考えるDEIー和歌山県立みはま支援学校ー

DEI出張授業、1校目は和歌山県立みはま支援学校。さまざまな疾患により医療または生活規制を必要とする生徒が通う、和歌山県で唯一の病弱支援学校です。

ここでは、高校2年生7名のクラスで、午前中の2コマを使って授業をさせていただきました。授業内容は「DEIについて」と「”ひとの可能性を開花させる”について考える」です。

まずは、サクラグの紹介を。
東京の渋谷にオフィスがあること、白浜と仙台にもオフィスがあること、なぜ白浜にオフィスを構えたかの説明や、「DEI」についてのお話もしました。
授業の終わりには、Google Earthで渋谷クロスタワーの外観を見学。生徒全員が「すごーい」と言って画面越しのクロスタワーを見上げてくれたのが印象的でした。

1コマ目の授業では、DEIについて考えてもらうために1つ質問を投げかけました。
「東京と和歌山(白浜)ってどんな違いがあると思いますか?」
・和歌山は自然がたくさんある
・東京は電車など交通の便が良い
などなど。

例をいくつか挙げると、生徒からどんどん意見が出ました。
「高層ビルがある」「パンダの飼育頭数が多い(白浜)」など、様々な角度からの意見が出ました。
「どちらにも便利なことがあり、どちらにも不便なことがある」その中で私が注目した所が「和歌山県には大企業がほとんどない」ということでした。
そこから「どうして和歌山県には大企業がほとんどないと思いますか?」という質問に切り替えると「東京から遠い」「田舎だから」など口々に意見が出ました。

和歌山県白浜町には様々な企業がサテライトオフィスを構えており、その中には有名な企業のオフィスもあるのです。
同じ和歌山県民ですが、まだまだ知られていないというのは勿体ないという気持ちから「和歌山県全体でDEIを盛り上げていきたい」というお話をすることができました。

2コマ目の授業では、サクラグのビジョンでもある「ひとの可能性を開花させる企業であり続ける」について。
「あなたが考える『ひとの可能性を開花させる』ってどんなことだと思いますか?」という質問をしました。
内容は「誰か」でも「自分」でもOK。
1人1つは意見を言おうと少し考える時間を作り、発表してもらいました。
中には「まだ何も浮かびません」と答える生徒も。
「自分の意見を周囲に伝えることができる」ということも大切です。
発表された中には自分だけのことや、誰か個人に対してのことなど、行動や思いを言語化することで自身の気づきにもなったようです。

「壁」を設定するのは誰なのかー和歌山県立南紀はまゆう支援学校ー

DEI出張授業2校目は、和歌山県上富田町にある南紀はまゆう支援学校です。
こちらは、今年5月に「南紀支援学校」と「はまゆう支援学校」が統合し、まだまだ工事が続く新しい校舎での授業でした。
この日の授業は、高校2年生のYさん1名のクラスです。
肢体不自由ではありますが、少し前まで学校外の人と話をすることがとても苦手な生徒だったとは思えないぐらい、明るい高校生でした。

授業では、サクラグの説明からDEIの話へ進み、Yさんに1つの質問を投げかけました。

「将来どんな仕事に就きたいですか?(またその仕事に就くために必要な勉強ってどんなことだと思いますか?)」

Yさんは迷うことなく「精神保健福祉士になりたい」と答えました。
以前授業で現在この仕事に就いている方をお招きして、どのような実務をするのか、今までの実体験などお話を聞いたことがあるのだそう。
そのためには大学に行って勉強し、国家資格を取得する必要があるのですが、Yさんはその目標に向かうために障がいは関係ないと考えていました。
多くの大人は、自身の置かれている環境から選択肢を決めつけてしまう傾向がありますが、Yさんは自身がマイノリティだからこそ「そこに壁は存在しない」ことを私たちに伝えてくれました。
私たちが外の世界を伝えるために開催した授業でしたが、こちらが逆に教えられることが多い時間でした。

Yさんは現在、学校の開校式典に向けて民間企業とプロジェクトを進めています。
サクラグのカルチャーにもある「積極発言」は、ひとの可能性を開花させるために必要なツールのひとつであることを改めて実感しました。

プロジェクトを進めるために企業へ来校依頼のメールを送ることになり、メールの添削をしている様子。完璧すぎてこちらがビックリ。Yさんはまじまじとメールを見られ恥ずかしい様子。

白浜オフィスでは、今後も近隣の学校に伺い、DEIや地方創生、マイノリティの話など、子どもたちが身近に感じられるテーマで、みなさんの可能性を広げるお手伝いをしていきたいと考えています。