シェア
さくらゆき
2021年8月4日 17:30
栄子が恒太を急いでベッドに横たわらせたすぐ後、波留日が部屋に入ってきた。「あら、栄子ちゃん。久しぶり。」「こんにちは、波留日さん。お久しぶりです。」(さっきの見られなくて良かった~!) 栄子は内心ドキドキしていた。さすがに恒太との密着現場を彼の母親に見られるのは、下心がなくても気まずい。
2021年8月11日 15:30
栄子と波留日は軽自動車に乗り込んだ。「今日は、お見舞いに来てくれてありがとう。」 エンジンをかけながら、波留日は語り掛けた。 恒太の優しさは母親ゆずりだと、栄子は再認識した。
2021年8月18日 23:46
家に帰った栄子は、真っ先に桂の部屋の電気を点けた。「ごめん、お姉ちゃん!遅くなって…。」 栄子は事情があったとしても桂をないがしろにしてしまったことを反省した。
2021年8月25日 21:13
──誰だ私の眠りを妨げるのは。あの人は私を血だまりの中に置いていってしまったのに。否、私があの人を血だまりに置いていったのだったか。嗚呼、もうそっとして置いてくれ…眠りを妨げるのなら、何人たりとも容赦はしない──