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生きるためにやりたくもない事をやるのは人間だけ^^;

 これは、改めて考えてみると当たり前なのですが、ヒト以外の動物は「やりたい事」しかやりません。
 「これをやらないと生きていけない」と考えて、嫌々ながら木の実を探したり、狩りをしているわけではないのです^^;
 「ただ、その時にやりたいと感じた事をやっていたら、生き残った」
 これが進化というモノです。「狩りが嫌いなライオン」の家系はあっという間に絶滅したでしょう。

 動物の精神はそういう風に出来ている。生き残るのに必要なことは快感なのです。これは食事、睡眠、セックスを考えればわかるでしょう。

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 それなのに現代人の多くは仕事が嫌いだ。これは何かが間違っている。
 正確に言うと、仕事が好きな人は結構多いのだが、嫌いな人も同じぐらいいる(らしい)。

 進化論の文脈で考えると、ヒトだって労働は快感なのが当然なのです。実際に、そういう人も多い。達成感のある労働は快感だ。

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 可能性は二つだと思います。
1.働き方がおかしい。労働時間が長すぎるとか、自分に合わない労働をしている。あるいは報酬体系が良くない。
2.「働くことが嫌いなヒト」が、淘汰されずに生き残っている。

 どちらですかね。たぶん、両方なのでしょう。

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 ここでは1番だけ検討します。

 ユヴァル・ノア・ハラリ氏が指摘していますが、人間の労働観は1万年前の農業の発明あたりから歪になったみたいです。
 人間は狩りや採集が、今でも好きです。良い例が釣りだ。大金を払ってハンティングをする人もいる。

 たぶん、農業はヒトの本能からすると「何か違う」のです。原因の一つは、労働の成果(報酬)を見られるのに1年間もかかることでしょう。狩りや採集は即時です。実はほとんどの人間は「報酬」をそんなに長く待てません。
 これは有名なマシュマロテストでもわかっている。

 漁業や工業は、割と直ぐに労働の成果(獲物,生産物)が見られるので、農業よりは働きやすいはずだ。
 でも分業がそれをぶち壊しにしています。車を作る人のほとんどは、完成した車を見る事が無い。

 また、もっと大きな問題として、人は金を目的として働くようになりました。漁師も魚を捕まえて満足していれば幸福でしょう。でも、それを換金するとなると、労働から報酬(金)を得るまでの時間が長すぎるのです。
 労働意欲は下がるでしょうね。

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 サラリーマンはもっと辛い。人間は1ヶ月も後の報酬(給与)のために働くのは、元々無理があるのです。たぶん、これが最も大きい理由だろうと、私は思っています。
 ついでに言うなら、給与の銀行振り込みはさらに追い打ちを掛けた。3億円事件(1968年)の前までは給与は封筒に入った札束でした。そのインパクトはなかなかの物だったでしょう。
 私自身はその経験が無いです。だから率直に言って「金を貰っている」という実感はほとんど無かった。金は「なんとなく」銀行口座に存在する物だったのです^^

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 それでも、接客業は比較的良い方です。それは顧客の満足は、達成感に繋がるからです。多くの人は他人を喜ばせることが好きだ^^
 製造業ではそれが乏しい。この観点では、一番厳しいのは工場労働者でしょうね。

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 だから共産主義革命が起きたのかもしれません。 

 人間は努力の成果を直ぐに見たいものなのです。正確に言うと、行為から報酬の間の時間が短いほど、幸福感は強い。実験事実です。

 だから(特に男女の関係では)「お礼はいつかするよ」は止めた方がいい。一ヶ月後に豪勢な食事を奢るよりも、その場で「ありがとう! 嬉しい!」とハグでもした方がずっと良いです^^
 
 セックスする時も、翌朝に「昨日は素敵だった」ではなくて、Now、喜びを見せましょう^^
 これ、大事なポイントです。でも結構、皆さんやらないらしいんですよねw 

共産主義革命も、セックスの不満も根っこは同じなのです(笑)

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